『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』『ミレニアム2 火と戯れる女』『ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士』
評価:3
■ヒトコト感想
前編から引き続き、リスベットに容疑がかかった殺人事件の真犯人を追いかける。ミカエルはリスベットの無実を信じ、リスベット自身は自らのハッキング能力を活かして黒幕を探し出す。巨大な金髪の男がリスベットの恋人を拉致したりもする。流れ的にはリスベットのことをよく知る人物の犯行という雰囲気があったのだが…。リスベットとミカエルはザラという人物が黒幕だと突き止めるのだが…。
ここからが衝撃的なのだが、ザラの正体は実はリスベットの父親だった。過去、リスベットがガソリンをぶっかけた相手。てっきり死んだかと思っていたのだが、顔の半分が焼けただれた状態でリスベットの前に姿を現す。金髪の大男もリスベットと異母兄弟というのは強烈だ。
■ストーリー
雑誌『ミレニアム』で、少女売春組織の実態に迫る特集記事の準備を進めていたジャーナリストが殺害される事件が発生。現場にリスベットの指紋が付いた銃が残されていたことから、彼女は殺人犯として指名手配された。過去のトラウマから誰も信じられないリスベットは、独りで犯人と対決することに。一方、リスベットの無実を信じるミカエルは、独自に調査を開始する。やがて事件の背後に“ザラ”というキーワードが浮かび上がり…
■感想
ミカエルは雑誌ミレニアムの仲間が殺されたことで真犯人を探しだそうとする。基本的には前作の「ミレニアム ドラゴンタトゥーの女」を見ていないと楽しめないだろう。リスベットを脅して性的虐待を加えていた弁護士や、その弁護士に復讐するためにリスベットが隠し撮りした映像などが鍵となる。
リスベットが連続殺人事件の容疑者に仕組まれたのは、ある意味自業自得といえるのかもしれない。過去の父親に対する行動や自分が起こした騒動のツケが回ってきたような感じだ。
リスベットの指紋がべったりとついた拳銃で殺人が行われた。リスベットの恋人が金髪の巨体な男に拉致されたりもする。リスベットの居所がわからないので探す組織もある。警察や謎の組織から狙われるリスベット。
リスベットのハッキング能力で自分を追いかける組織の正体を暴く。平行してミカエルはリスベットが無実であることを証明するために動きだす。ここで、ミカエルはリスベットが保存していたDVDを見ることになる。それは、後見人にレイプされているリスベットの姿だった。ミカエルからすると衝撃的なのだろう。
ザラが実はリスベットの父親であり、武器商人として暗躍していたと知る。後見人からの依頼を受けリスベットが持つ脅迫用のDVDを奪い取ろうとしていた。父親からするとリスベットに大火傷を負わされたことをいつまでも根に持っているのだろう。ラストでは実の親子であっても血みどろの殺し合いとなる。
巨大な金髪の男が、実はリスベットの異母兄弟というのも衝撃だ。前作と比べると謎めいた雰囲気は弱くなっている。リスベットの謎としては面白いのだが…。
ハリウッド版の続編である「蜘蛛の巣を払う女」とは全くの別物だ。