2023.1.15 部屋内部を全てスキャンし長距離射撃で仕留める【蜘蛛の巣を払う女】
蜘蛛の巣を払う女 [ クレア・フォイ ]
評価:3
■ヒトコト感想
背中に龍のタトゥーを背負う天才ハッカーの物語。まずハッカーの描写がすさまじい。運転する車のシステムをのっとり、エアバックを勝手に作動させたり。荷物に携帯を載せており、そこから空港のシステムをのっとるなど、普通ではないハッキングの数々を披露している。メインは世界中の核ミサイルをハッキングできるソフトの奪い合いとなる。
主役のサランデルは家を飛び出しており、残された妹は悪の組織を引き継いでいた。最終的にサランデルを付け狙う組織は自分の父親の組織だった。複雑な人間関係とハッキング描写のすさまじさ。そして、ラストの戦いでは、部屋の内部を全てスキャンし、長距離からライフルで射撃するというすさまじい戦いが繰り広げられている。
■ストーリー
冷え切った空気が人の心まで凍てつかせるストックホルム。 背中にドラゴンのタトゥーを背負う天才ハッカー、リスベット・サランデルに仕事が依頼される。 人工知能=AI研究の世界的権威であるフランス・バルデル博士が開発した核攻撃プログラムをアメリカ国家安全保障局から取り戻すこと。 それは、その天才的なハッキング能力を擁するリスベットにしてみれば簡単な仕事のはずだった。 しかし――、それは16年前に別れた双子の姉妹、カミラが幾重にもはりめぐらした狂気と猟奇に満ちた復讐という罠の一部に過ぎなかった。
■感想
世界中の核ミサイルをハッキング可能なソフトの奪い合い。ソフトの作成者から、アメリカ政府から取り戻すように依頼されたサランデル。あざやかなハッキングの手並みがすさまじい。アメリカのNSAからソフトを盗みだす。
そこから謎の組織にソフトを奪われてしまう。サランデル、NSA、謎の組織と三つ巴な感じで物語は進んでいく。スウェーデンのストックホルムで激しい戦いが繰り広げられる。謎の組織の圧倒的な悪の感じがすさまじい。ソフトを起動させるためのパスワードを入手するため作成者を殺害し子供を誘拐までしてしまう。
サランデルのハッキング能力がとにかくすさまじい。子供を誘拐し逃走している車に対して、ナンバープレートから即座に場所を判別するだけでなく、社内のシステムを乗っ取ってしまう。多少の子どもの助けがあるにせよ、あっさりとエアバックを起動させ車を停止させるのはすさまじい。
さらには空港のシステムをハッキングし、囚われているNSAの担当者を助けだしたりもする。もはやすべてをハッキングできる状態というのは、システムで制御されている世界では無敵のように思えてくる。
圧倒されるのはラストの組織のアジトでの攻防だ。アジト内部をすべてスキャンし、部屋の中で誰がどこにいるかがつぶさにわかる。そうなると、ターゲットを示すと外部からの長距離射撃で対象を仕留めてしまう。まさにゲームのようにターゲットを示し、エンターキーを押すと相手が射殺される。
建物のどこにいても逃げることができないのはすさまじい。壁を突き抜け射撃する腕もそうだが、そのシステム自体がすさまじい。「ドラゴンタトゥーの女」の続編らしいが、見ていなくとも十分楽しめた。
ハッキングの描写が最新テクノロジーを取り入れているのが良い。
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