チーム・バチスタ FINAL ケルベロスの肖像


 2026.7.23    キャストの違和感は最初だけ【チーム・バチスタ FINAL ケルベロスの肖像】


                     
チーム・バチスタ FINAL ケルベロスの肖像 スペシャル・エディション [ 伊藤淳史 ]
評価:3

■ヒトコト感想
すでに原作は読んでいる。そして、このチームバチスタシリーズはすでに映画化されてはいるが、そのキャストは違っていた。田口が旧作では竹内結子であったのが、本作では伊藤淳史が演じている。性別までも代わっているのが強烈だ。そして、メインキャラである厚労省の白鳥は阿部寛から仲村トオルに変化している。救命救急医である速水は堺雅人から西島秀俊に変化している。

この違いに最初は違和感があったが、不思議と慣れてくる。過去の薬害事件を恨みにもつ何者かが、裏で事件を起こしている。死因不明の死体から、死因を発見するのがAI(オートプシーイメージング)の能力をはっきするという部分ではあるのだが、しきりにAIと言われてしまうと今の時代では人工知能のAIと思ってしまう。

■ストーリー
日本初となる国際Aiセンター(Ai=オートプシーイメージング:死亡時画像診断)発足の目玉として導入されたMRI“リヴァイアサン"。顕微鏡レベルの解像度を誇る巨大な機器は世間から大きな注目を集めていた。国と自治体、東城医大が三位一体で取り組む死因究明システムの一大改革に、東城医大の心療内科医田口と厚生労働省でAi導入を推進する白鳥が奔走。こけら落しとなる大講堂でのシンポジウムは10日後。そんな中、東城医大に一通の脅迫状が届く。

「三の月、東城医大とケルベロスの塔を破壊する」ケルベロスとは、ギリシア神話に登場する、3つの頭を持つ冥界の番犬。すなわち“ケルベロスの塔"は“死への入り口"――Aiセンター。いったい誰が、何の為に?時を同じくして、司法解剖では死因が判別できない前代未聞の集団不審死事件が発生。その中には白鳥のよく知る人物が――。Aiセンター始動の日……医学界の根底を大きく揺るがす“最悪な日"が、今はじまる

■感想
東城医大に日本初の国際AIセンターが開設される。死体を解剖せずに死因を特定するシステム。作者の昔からの主張としてはAIを推進しており、心理的な問題(死体をCTにかける)ことで拒否されているのが信じられないというスタンスだ。

作者の主張をそのまま白鳥に言わせているような感じすらある。集団不審死事件が起きた際に、外傷もなく司法解剖でも死因が不明となる。こうなると、まるで事件が用意されていたようにAIが活躍するのだが…。

医療関係者が9人も死亡する事件が実は殺人事件だと判明する。それはAIのお陰でもあるのだが…。一方で根強く反対する法医学側の関係者もいる。集団不審死の被害者の共通点を見つけ出した田口と白鳥。そして、被害者たちが過去の新薬の治験や承認に関わっていた医師や官僚たちだと判明する。

集団殺害事件がひとつのポイントであり、AIの能力と、病院内部のシステムの乗っ取りなども波及してくる。復讐のためにそこまでやる技術があるなら、他のことに活かせるような気がしたのだが…。

物語としていくつかポイントがあるのだが、ずいぶんと散漫な印象となっている。ラストではAIによる過去画像の分析があり、過去の医療事故が明らかとなる!という流れが、実は必要な要素だったという逆転もある。

このあたりは作者の別作品で登場した「ブラックペアン」で語られている。結局のところ、日本初のAIはシステムのハッキングによりおしゃかとなる。事件の犯人は判明したのだが、AIとどこまで関連するかというと…。

多数の要素が複雑に絡みある物語だ。



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