ソウルケイジ (光文社文庫 ほー4-3) [ 誉田哲也 ]
評価:3
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■ヒトコト感想
「ストロベリーナイト」から続く、捜査一課の刑事、姫川玲子のシリーズ第二弾。今回は荒川の河川敷で発見された切断された人間の左手首から不可解な事件がスタートする。前作ほどの不気味さはない。どちらかと言えば、日下などの他の主任との捜査方針の違いなどがメインとなっている。残された左手首は高岡という大工のものと思われたのだが…。
様々な視点から事件の根幹を構成している出来事が描かれている。借金を清算するためにある建設会社に入り込み、そして転落事故と見せかけて保険金を借金の肩に奪い取る。これらの仕組みの黒幕は誰なのか。物語の中盤くらいでからくりは判明してくる。高岡の左手以外の部位が見つかったのだが…。衝撃的な展開が待っている。
■ストーリー
多摩川土手に放置された車両から、血塗れの左手首が発見された! 近くの工務店のガレージが血の海になっており、手首は工務店の主人のものと判明。死体なき殺人事件として捜査が開始された。遺体はどこに? なぜ手首だけが残されていたのか? 姫川玲子ら捜査一課の刑事たちが 捜査を進める中、驚くべき事実が次々と浮かび上がる――。大ヒットシリーズ第二弾!
■感想
高岡の左手首だけが見つかった。出血量から高岡はすでに死亡していると思われるのだが…。同僚であり幼いころから高岡に支持してきた青年は左手首が高岡だと証言する。ここから実はその青年の父親はある工事現場から落下して死亡していたと判明する。
その青年の恋人の父親も、数カ月前に同じように工事現場から落下して死亡していた。これらの新事実が明らかになるにつれて、事件は次第に明らかとなっていく。姫川と日下がそれぞれ主任の立場でチームを率いて捜査を続けるのだが…。明らかに捜査方針が異なるので、その違いによる軋轢も描かれている。
ネタバレとして借金を返済されるためにヤクザが対象者を工事現場に入れて落下させるということをしていた。その主導的な立場の男は高岡と関係していた。誰がどこまで事件にかかわっていたのかは結末ギリギリまで明らかにはならない。
青年とその恋人は、そのヤクザに対して恨みをもってはいるが、殺害まではしていない。結局高岡とヤクザとの関係で何があったのかがポイントになるのだろう。どことなく、結末まで読んだ印象としては東野圭吾の「容疑者Xの献身」に近いような気がした。
まさかの死体の偽装事件。ただ、その偽装の仕方が、自分を死体に見せるという強烈な展開となっている。意識のある状態で、自分が死んだと思わせるため、ヤクザが死んだとは思わせないために左手を自ら電動ノコギリを使って切断する。
常人の神経ではできることではない。ただそれだけの執念を見せて偽装したとしても、自分が死んでしまっては意味がない。その後、ヤクザの死を隠すための行動だとしても、様々な問題がでてくることは容易に想像できるのだろうが…。
前作ほど衝撃的な展開ではない。