映画ノベライズ 岸辺露伴は動かない 懺悔室 (集英社オレンジ文庫) [ 北國ばらっど ]
評価:3
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■ヒトコト感想
先に映画版を見たのでスムーズに入り込むことができた。元はマンガ原作なのでマンガの絵をイメージしながら読むことができた。岸辺露伴らしいというか、二転三転する展開が良い。そもそも岸辺露伴は動かないシリーズで一番面白いエピソードなので、ノベライズでも面白いのは当然だろう。映画版ではヴェネツィアの風景の美しさが協調されており、俳優の熱い演技を感じることができた。
特に水尾を演じる俳優の鬼気迫る演技の印象が強かった。小説版としては、細かな事象まで描かれているので強烈な臨場感がある。漫画の絵を思い浮かべつつ、映画の俳優たちの熱い演技を思い出しながら楽しむことができた。短くサラリと読めるのでジョジョ小説の初心者にはおすすめだ。
■ストーリー
大人気漫画を原作とする話題の実写映画を小説化!漫画家・岸辺露伴はヴェネツィアの教会で、仮面を被った男の恐ろしい懺悔を聞く。それは誤って浮浪者を殺したことでかけられた「幸せの絶頂の時に“絶望”を味わう」呪いの告白だった。奇妙な告白にのめり込む露伴だが、やがて自身にも「幸福になる呪い」が襲いかかっている事に気付く…。ヴェネツィア、罪深き“告白”が招く極上サスペンス。
■感想
誤って浮浪者を殺したことからかけられた呪いは「幸せの絶頂の時に絶望を味わう」という厳しいものだった。そこから水尾は次々と幸運が訪れて億万長者となる。小説版ではよりその不自然さが描かれている。
呪いにより幸せになるという意味にもなる。呪いが次々と幸運を呼び込み、その絶頂で最悪の不幸が待っている。恐らくだが、水尾の感情としては不自然に訪れる幸運の数々が怖くなるのだろう。ここまで幸せなのは呪いのせいだというのは恐ろしすぎる。
ポップコーンの3回キャッチは確実に映画や漫画の方が迫力がある。特に映画の鬼気迫る表情はすさまじい。小説版だとサラリと描かれているので、その熱量は映画の場面を思い出しながら想像して楽しむことができた。
水尾は死んだはずで、今この瞬間に懺悔をしているのは誰なのか。懺悔室で告白した男が最終的に自分が死んだと話をするのは不自然すぎる。その裏にはしっかりとした理由があったのだが…。その後の水尾が幸せにならないように徹底してはいるのだが、その影響を受けるのがすべて娘だというのが、娘がかわいそうだ。
結局は幸せは本人がどう思うかによるのだろう。露伴は突如訪れたありえない幸せの数々を呪いのせいだという。ただ、呪われていると認識していなければ幸せで幸運な人物として水尾は何も知らずに生活できたことだろう。
最後に絶望が待っていたとしても。。。人生なんてそんなもののような気がした。何か呪いのせいで幸運だと思わなければよいのだろう。なんでもそうだが、水尾が逆にむちゃくちゃ不運で不幸な状況であれば、そのまま呪いのせいだと恨むことになるのだろう。
ということは、呪いのせいだと思うと、どのような状態でも不幸せだということだ。つまりは逆もありえるということだ。