ネイビーシールズ ナチスの金塊を強奪せよ


 2020.3.26      男気にあふれる上司【ネイビーシールズ ナチスの金塊を強奪せよ】

                     
ネイビーシールズ ナチスの金塊を奪還せよ!
評価:2.5

■ヒトコト感想
ネイビーシールズというタイトルがついた作品は多くあるが、それらにつながりはない。今回は湖に沈んだナチスの金塊を強奪するという物語だ。自分たちのために金塊を強奪するのではない。戦争に苦しむ避難民たちのために行動する。軍の規律よりも自分たちで判断して行動するアウトサイダーな者たち。当然軍の上司からは問題視されるのだが…。

この上司がまたよい。口では批判めいたことをいうが、本音ではチームが独自に行動したことをほめている。他チームよりも優れていると誇りに思っている。ラストも、大量の金塊を手に入れたが、上層部に報告するのは半分だけ。残りを避難民のために使おうとする。なんとも男気にあふれた者たちだ。

■ストーリー
1995年、紛争末期のサラエボ。強引かつ大胆な戦略でやりたい放題のマット率いる5人のネイビーシールズ。上官のレヴィン少将も手を焼く毎日。そんな中、メンバメンバーの一人が恋に落ちたウェイトレスから聞いた、湖に沈んだナチスの金塊・総額3億ドルの話。それさえあれば、戦争に苦しむ避難民を救うことができる出来ると懇願され、5人も作戦を立てることに…。史上最強のアウトサイダーたちが挑む、前代未聞の奪還作戦、遂に始動!

■感想
ネイビーシールズとでもいう言うのだろうか。数人のチームで危険なミッションに挑戦する。冒頭から敵の真っただ中でミッションを遂行し、途中で敵に見つかった場合は、戦車で激しい攻撃を繰り出す。この流れは強烈だ。

戦車で町中を走り回り、橋の真ん中で対面に敵の軍が待ち伏せているとわかると、橋の欄干をぶち壊しそのまま川の中に戦車もろとも突っ込んでいく。戦車内で潜水装備に切り替え、戦車から脱出してしまう。ここまで破天荒な行動の数々だが、最後にはミッションを達成しているので、上司からはひそかに褒められたりもする。

なんとなくだが、「特攻野郎Aチーム」的な雰囲気を感じずにはいられない。チームメンバメンバーたちは個々に考えながら行動する。その結果としては、多少のイザコザはあるにしても、最終目的は達成している。ナチスの残した金塊を手に入れるためのミッションが始まると、金に目がくらんだ者たちがワラワラとわいてくる。

ネイビーシールズたちは期限切れとして、アメリカ本国へ帰国する日が近づいている。チームメンバーの誰かひとりが欠けるのかと思いきや…。そうならないことがよい場合もある。

チームの上司が強烈にかっこよい。あの「セッション」の強烈な教師役のイメージがあるのだが、厳しい中にもチームを評価しているのがよい。建前上は、チームの暴走に苦言を呈しているが、内心ではよくやったと考えている。

他チームと比較しても自分のチームがどれだけ優れているかを心の奥底では理解している。ラストでも、手に入れた金塊の半分を難民のために使おうとする。ネイビーシールズとして、ここまでさわやかな終わり方をする作品は珍しい。

チームメンバメンバーが誰も死なないというのがよい。



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