マトリックス レボリューションズ


 2021.11.20      人間はマシンと和解するしかない【マトリックス レボリューションズ】

                     
マトリックス レボリューションズ [ キアヌ・リーヴス ]
評価:3

■ヒトコト感想
マトリックスシリーズ最終章。前回まででマシン側に圧倒的に攻められている状況が描かれていた。ザイオンに迫りくるマシンの大群。ネオが覚醒しマトリックスの中以外の現実でもその特殊な力を発揮し始める。ザイオンに迫るマシン軍団を遊撃する場面が衝撃的だ。人間がロボに乗りマシンを攻撃する。ただ、圧倒的な物量の前にはなすすべがない。

ザイオンが滅ぼされるのはすでに過去に何度も繰り返された決定事項なのか…。突然変異として登場したネオにより事態は変化していく。ネオの対局にあるスミスが進化しマトリックスですら制御できなくなる。結局は第一弾と同様にネオとスミスの対決により全てが完結するというのがなんだか肩透かしではある。壮大な物語のオチとしては期待していただけに、微妙な感じはある。

■ストーリー
“マトリックス”3部作、衝撃の最終章。ネオ、トリニティー、モーフィアスらはマシンとの壮絶な戦いの中で、人類の勝利と滅亡の瀬戸際に立たされていた。ネオは人類がいまだかつて踏み入れたことのない領域=マシン・シティーの心臓部に入り込む。そして1秒毎にパワーを増し、マシンにさえも制御不能となったスミスと最後の対決を迎えた・・・。

■感想
ザイオンにマシンの大群がやってくる。どのように防ぐのか。一方でネオはマシンシティに乗り込み奇跡を起こそうとする。まずザイオンを守るためのロボが強烈なインパクトがある。人が乗り込みむき出しのロボが両手に銃をもち撃ち続ける。

マシンの大群がザイオンに入り込むのだが、激しい銃撃で返り討ちにしようとする。ただ、圧倒的なマシンの物量の前には抵抗むなしくザイオンの人々はやられていく。もはや預言者の言うとおり、ザイオンが滅びるのは既定路線なのだろう。ネオの奇跡を待つしかない状態となっている。

これまでに積み上げてきた壮大な世界観の決着は本作でつくのだが…。当たり前に生活していた世界が実は仮想世界だったという衝撃から、仮想世界では無双できるネオがついに現実世界でもその能力を発揮する。ネオの特殊能力は現実のマシンたちにも効き始める。

ネオがただひとりでマシンと取引をする。この取引内容が…。結局は進化したスミスを排除することで、ザイオンに平和が訪れるという流れとなっている。「マトリックス」と同じように、結局はスミスを倒せば終わりというのはなんだかがっかりしたラストだ。

結局は人間は圧倒的な戦力をもつマシンを凌駕することはできない。奇跡を起こすネオですらまともにマシンと戦うと敵わない。そのため、マシン内部で脅威となりつつあるスミスを排除するから仲良くしてくれという交換条件なのだろう。

アーキテクトが登場し、スミスが排除されて平和なマトリックスを見つめる。人間とマシンは最後まで相成れないと思いきや、人間は半ば降伏したような形になるのだろう。マシンを滅ぼさない限りはザイオンの生存意義はないように思うのだが…。

ラスボスがスミスというのもなんだかなぁ、という感じだ。



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