2019.3.4 聖書の名言をわかりやすく解説 【人生の役に立つ聖書の名言】
人生の役に立つ聖書の名言[ 佐藤優 ]
評価:2.5
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■ヒトコト感想
聖書はよく知らない。ただ、作者が何かにつけて聖書を読むことを進めてくるので、ほかの作者の作品を読むと、否が応でも聖書に興味がわいてくる。本作では聖書の中で人生に役に立つ言葉を抜粋し説明してくれるため、ものぐさな人にはちょうど良いかもしれない。聖書を読んだことがあれば、なおよいことは間違いない。
実践的な名言集ではあるが、イエスキリストの心境には当然なれない。聖書はどういう意味で説明しているのかがわかるので余計な誤解はないだろう。本作を読むことで人生の岐路の場面で聖書の名言を思い出し、人生の選択の役に立てることができるのか。自分の場合はイマイチ心に響くような名言はなかった。人によっては心に響く名言があるのかもしれない。
■ストーリー
仕事や人間関係の悩みに、人生の岐路や逆境に、効く!世界最高の古典・聖書を佐藤優が読みとき現代人に贈る〈もっと強く生きる知恵〉。インテリジェンスの専門家にして神学研究者の佐藤優が、世界最高のベストセラー古典・新訳聖書から100の名言を選び、人生に、仕事に役立つ知恵をわかりやすく伝える「実践的名言集」。かつて東京拘置所に512日間拘留された著者を支えた聖書の名言は、避けられない挫折や逆境にあるとき、人生の岐路に立つとき、私たちを支える特別な知恵と力を与えてくれる。
■感想
人生には何かしら悩みというのはある。人間関係なり仕事なり、それらの悩みに対して適切にアドバイスするのは難しいだろう。本作では聖書の中の名言を引用しながら作者が解説を加えている。聖書になじみがない人でも、解説がわかりやすいので理解はできるだろう。ただ、聖書を読み込んでいる人の方が共感できるだろう。
自分は聖書については、作者の作品の一部として知る程度なので、ほとんど事前知識はない。そのため、フラットな気持ちで名言を読むことができたのだが…。なかなか難解なのは確かだ。
イエスキリストがどのような思いを込めていたのかも含んだ解釈となっている。敵を愛するというのが、無条件に誰でも敵を愛するということではないなど、解説がなければ誤解するような名言もある。
イエスキリストはガンジーのように無抵抗主義者だったのか。裏切り者に対してはどのように対応すべきだったのか。キリスト教の信者ならば聖書の意味を深く理解しているので、違和感はないだろう。自分には意外な名言というのがいくつかあった。キリストと同じ心情になるのは非常にハードルが高い。
自分がピンチに陥った時に、本作の名言を思い出すことができるのだろうか。印象的な名言はいくつかあるが、それは自分の人生に役に立つという意味での印象深さではない。そんな考え方をする人がいるのか?という驚きの意味での印象深さだ。
自分はイエスキリストのようにはなれない。そして、聖書の名言にそこまで共感できなかったということは、キリスト教には向かないのだろう。殉教者的に自分が助けなければとイラクに乗り込むことなど到底できそうもない。
キリスト教というと、ついつい「塩狩峠」を思い出してしまう。
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