イスラエルとユダヤ人 


 2021.5.23      イスラエルと中東、どちらにつくべきか 【イスラエルとユダヤ人】

                     
イスラエルとユダヤ人 考察ノート[ 佐藤優 ]
評価:3
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■ヒトコト感想
イスラエルやユダヤ人についての知識はほとんどない。パレスチナとイスラエルがもめているだとか、イスラエルが強力な軍事力でパレスチナを攻撃しているというイメージだ。作者は世間のイスラエル悪のイメージを覆すために日本がイスラエル側についた方が国益になると述べている。それ以外にも間違った知識によりイスラエルが悪とされていると語っている。

自分にとってはニュースで小耳に挟んだ程度の情報しか持っていないので、正しいかどうかはおいといて、知識として勉強になった。日本とは比較的良好な関係を築いているイランに対しても、制裁を行うべきだという流れだ。数年前の情報なので、今の状況はまた違うのだろうが。。イスラエル関係の知識がない人にも勉強になる作品だ。

■ストーリー
なぜ、強国なのか!?なぜ、情報大国の地位を占め続けられるのか?日本の行く末を案じて中東と世界情勢を分析する際には、イスラエルとユダヤ人への正しい理解が不可欠となる。それだけ世界の政治・経済エリートへの影響力が大きいからだ。にもかかわらず、その実態はあまりに知られていない。世界の鍵となる国の内在論理とユダヤ人の心性を第一人者が解き明かす!

■感想
サッカーW杯の予選でイスラエルがヨーロッパ予選に参加しているのを見て違和感をおぼえたことがある。中東でありながら、同じ予選を戦うのを危険と判断してのことなのだろう。それだけ対立の激しいイスラエルと中東の国々。

自分の中ではアメリカと仲の良いイスラエルというイメージと、パレスチナに空爆を繰り返している国というイメージだ。村上春樹がイスラエルの空爆について、記者会見の場で発言したことがかなり大きな話題になっていたことも覚えている。ただ、自分の中ではその程度の認識しかない状態で本作を読んでみた。

イスラエルと仲良くする方が、日本の国益には良いというのが作者の主張だ。様々な情報を交えながらイスラエルびいきの作者の思いが語られている。ただ、イスラエルにはかけがえのない親友が沢山いる、というのを語られていると、どうしても身内びいきをしているのでは?と思ってしまった。

知識としてイスラエルとパレスチナの争いについてはほとんど知らなかったので非常に勉強になった。小難しい内容というよりは、外交の駆け引きなどが交えて語られているので楽しんで読むことができた。

ユダヤ人についても、「シンドラーのリスト」で虐待されている場面を見る程度で、映画などで虐げられた人種、というイメージしかない。イスラエルという国自体の存在をパレスチナが認めず、地図上から消し去るとまで言っていることや、核ミサイルの開発の歴史についても語られている。

パレスチナの裏にはイランがおり、イランと日本の関係にまで言及している。石油資源が必要な日本としては中東の国々とは仲良くすることが必須なのだが…。イスラエル+アメリカというそちら側との関係も重視する必要があるのだろう。

本作を読み、新たに知識としてイスラエルのことが少しでも知れたことはよかった。



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