ドリームキャッチャー1 


 2018.12.17      この男と女の体には何かある 【ドリームキャッチャー1】

                     
ドリームキャッチャー 1 / スティーヴン キング
評価:3
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■ヒトコト感想
映画版は、はるか昔に見た覚えがある。序盤ではジョーンジーに特殊な能力があるという描かれ方をしており、そこから急激に物語に引き込まれていく。その後、過去を回想する形で、ジョーンジーたち四人が山で経験した奇妙な出来事が語られている。ジョーンジーが鹿と間違えて誤射しようとした男が、強烈なインパクトがある。盛大なゲップと屁を繰り返す。

明らかに何かがおかしい。この男の体には何かあると思わずにはいられない。そして、次に出会う奇妙な女についても強烈すぎる。1巻ではまだその強烈な男と女の状態の原因が語られることはない。ただ、山の中でなんらかおかしなことが起きているというのは間違いない。それがどのようなものかは次巻で語られるのだろう。

■ストーリー
“クソは変わらず日付が変わる”をモットーに、メイン州の町デリーで育った、ジョーンジー、ヘンリー、ビーヴァー、ピートの4人組。成人した今、それぞれの人生に問題を抱えながらも、毎年晩秋になると山間での鹿撃ちを楽しんでいた。だが、奇妙な遭難者の出現をきっかけに、いやおうもなく人類生殺の鍵を握る羽目に―。

■感想
序盤でのジョーンジーは鍵をなくした女性に対して、まるで過去が見えるように鍵がどこでなくなったかを当ててしまう。そのことにより女性に怪しまれることになったジョーンジー。女性と知り合うチャンスを逃した場面である。

そこから山で鹿狩りを楽しむ四人の男の描写となる。ジョーンジーたちの過去を回想しながら、基本は山奥での奇妙な出来事を語ることになる。少年時代にお決まり通り悪さをしながらも、知的障害のある子供を仲間に入れて守ったりと、正義漢の強いグループというのがわかる。

ジョーンジーが鹿と間違えて撃ち殺しそうになった男がいた。何日も山をさまよった風貌でぐったりと疲れている男。この男を助けたことで、ジョーンジーたちは奇妙な出来事に巻き込まれていくことになる。激しい匂いを振りまくゲップをし、盛大な屁を出す男。

それだけで体調の悪さはわかるのだが、明らかに尋常ではない何かがある。読者はジョーンジーたちと同じように、この男の体の中にはエイリアンのような遺物が入っているか、もしくは強烈な伝染病にでも羅漢しているのかと思ってしまう。

ジョーンジーたちが出会うのは、この男だけではない。雪山の中でひたすら一点を見つめている奇妙な女とも出会う。当然がら、盛大なゲップと屁のおまけつき。山の中で何かが起きているのはわかる。ただ、その何かがはっきりとしない。

過去に見た映画の内容はすっかりと頭の中から抜け落ちていたので、ハラハラドキドキしながら読み進めることができた。まだ1巻の段階では、すべての状況が明らかとなることはない。その後においては、スティーヴン・キング独特の強烈なインパクトある流れとなることだろう。

トミーノッカーズ」のような宇宙人的な流れなのだろうか。



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