2016.8.17 ホームズのイメージ一新 【シャーロック 忌まわしき花嫁】
SHERLOCK/シャーロック 忌まわしき花嫁【Blu-ray】 [ ベネディクト・カンバーバッチ ]
■ヒトコト感想
ドラマ版のシャーロックは見たことがない。そのため、現代のシャーロック絡みの面白さを感じることができなかった。現代のシャーロックが頭の中で作り上げた物語として、1895年のロンドンを舞台としたシャーロックホームズの世界が描かれている。ドラマ版を見ていればというのもあるが、見ていなくても楽しめた。
ホームズの映画をいくつか見ており、本も読んでいたので、すんなり入り込むことができた。演じる俳優が異なれば、これほどホームズのイメージが変わるのかと驚いた。モリアーティ教授やワトソンなどのイメージも異なってはいるが、本作独特の面白さはある。ホームズが神経質そうで、ホームズの兄がかなり高飛車なのは、シャーロックの影響なのだろう。
■ストーリー
たった一度限りの特別編、その舞台はなんと1895年のロンドン。蒸気機関車が走り、馬車が闊歩するベーカー街で、フロックコートに身を包んだ「世界一有名なコンサルタント探偵とその親友」シャーロックとジョンが新たなる事件に挑む!
■感想
「シャーロック・ホームズ」を見たイメージが強いので、ホームズのキャラはある程度固まっていた。それが、本作を見ることで新たなホームズ像を頭の中にイメージすることができた。神経質そうで、相手に対して合理的だが冷たく突き放すような言葉を放つ。
このホームズのキャラクターが本作のポイントなのだろう。事件にしても、死んだはずの花嫁が生き返るという、なんとも恐ろしい事件となっている。見た目のインパクトが大きい事件のため、ミステリアスな気持ちを高めながら楽しむことができた。
ドラマ版のシャーロックを見ていれば当然楽しめることだろう。自分の場合はドラマは見ていない。そのため、シャーロックとジョンやシャーロックと兄の関係などが、瞬時に把握できなかった。過去の世界の中では、ホームズの兄が知識をひけらかす高飛車な男として描かれていたのは、現代の関係を引きずっているからだろう。
そのあたりの関係性や、精神の中での出来事ということを除けば、純粋なホームズの映画として楽しむことができた。事件の不可解さとホームズのキャラクターだけで十分楽しめる。
モリアーティ教授が登場するが、これまたイメージと随分と違っていた。現代との絡みがあるからなのだろうが…。シャーロックホームズシリーズの本をまったく読んだことがない人や、映画作品を見たことがない人には辛いだろう。
細かなキャラクター説明がされていないので、ある程度知識があることを前提に作られた作品だ。作り手としては当然ドラマを見ていることを前提に作っているのだろうが…。最近ホームズ関係の作品を読むことがあったので、本作の中でそのキーワードがでてきたことは、なんだかうれしかった。
ドラマを見ていなくとも十分楽しめた。
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