シャーロック・ホームズ


 2010.3.16  変人なシャーロックホームズ 【シャーロック・ホームズ】  HOME

                     

評価:3

■ヒトコト感想
ガイ・リッチー作品の奇抜さはないが、今までになく一般受けする作品だろう。シャーロック・ホームズについては幼いころに少しだけ本を読んだことがあるが、その程度の知識であっても問題なく楽しめた。キャラ付けがしっかりされており、ホームズ、ワトソン、そしてアイリーンがまるでルパン、次元、峰不二子のように思えて仕方がなかった。独特な音楽とロシア系の巨大な男が出てくるあたりや、セリフの巧妙さなど、しっかりとガイ・リッチーらしさもでている。多少トリックの部分がとってつけたような印象はあるが、アクションといい、キャラやカメラワークなど個性溢れる作品となっている。ガイ・リッチー作品の中では一番大衆に受け入れられやすい良作ではないだろうか。

■ストーリー

あらゆる悪がはびこる、19世紀末のロンドン。不気味な儀式を思わせる手口で、若い女性が次々と殺害される怪事件が勃発する。名探偵シャーロック・ホームズはたちまち犯人を突き止め、邪悪な黒魔術を操るブラックウッド卿を捕まえる。だが彼は、処刑されても自分は復活する、とホームズに宣言。やがて予言通り、死刑に処されたブラックウッドが、墓場から甦ってしまう。前代未聞の大事件に人々がパニックに陥る中、ホームズだけは史上最大の謎に挑めることに胸を躍らせていた…。

■感想
すでに続編の作成が決まっているらしい。まぁ、それほどアメリカでヒットしたということだろう。コアなシャーロックホームズファンがどのように評価するかわからないが、特にこだわりが無い限り十分に楽しめる。正直言えば、事前知識がまったくなくとも、キャラ紹介がしっかりとなされているので、問題はない。ただ、知っていた方がより楽しめるのは間違いない。特にホームズとワトソンの力関係や、アイリーンとホームズの過去など、もしかしたら本作を見て興味がわき、原作を読むような人もでてくるかもしれない。

ホームズが格闘家となる。イメージはないが、原作にもそう記述されているらしい。このあたりはガイ・リッチーお得意のアクションシーンだ。ただのカンフーアクション的で終わらないのが良い。頭脳明晰で変人という印象どおり、格闘であってもどこか特殊だ。ホームズとワトソンが激しいアクションで敵を倒していくなど、今までの机上で推理する知的なイメージを払拭する新しい要素かもしれない。さらには、変人であると共に天才でもある。ワトソンがまっすぐに描かれているだけに、その対比がすばらしい。ホームズとワトソンの友情を描く上でも、変人と常識人というのが良い具合にミックスされている。

ラストはいかにも続編があるような終わり方だ。まだ噂レベルだが、ブラピが黒幕的キャラである教授を演じるという話もある。おそらく続編も見るだろうが、できることなら同じキャストでやってもらいたいものだ。ホームズとワトソンは当然として、アイリーンであっても、あのキャラでなければならない。ルパンと次元と峰不二子はしっかり三人そろわなければならないのだ。昔からのガイ・リッチーファンとしては、一般受けし、表舞台にでてくるのはうれしいが、昔の奇抜さが多少薄れたような気がして少し残念だった。ただ、昔の感じでずっと続けていれば、いずれ干されるのは目に見えていたが…。それにしても、ガイ・リッチーが大作で成功したのはうれしいことだ。

続編を見て、その後発売されるDVDのボックスなども買ってしまうかもしれない。



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