シャッフル


 2017.10.20      未来を変えることができるのか? 【シャッフル】

                     
シャッフル
評価:3

■ヒトコト感想
夫と子供2人に囲まれて幸せな生活を送るリンダ。ある日、夫が事故死した連絡が入る。その翌日、目が覚めると夫は目の前にいる。リンダと同様に観衆も何が起きているのかわからない。伏線らしき出来事があちこちで起こる。次に目が覚めると夫の葬式となっている。一瞬、考えたのは、何者かの陰謀で夫が亡くなったこと自体がなかったことにされ、夫は実はまったくの別人だったというストーリーだ。

娘の顔がキズだらけだったり、覚えのない医者から薬を処方されていたり。まさに混乱の極みだ。それが、物語の後半になると、オチが明らかとなる。意味深な発言をする者たちの存在により、何か大きな秘密がありそうだが、そうではなかった。

■ストーリー
親子4人で幸せに暮らすリンダのもとに、夫が自動車事故で死亡したという知らせが届く。ところが翌朝、死んだはずの夫が何事もなかったかのように目の前に現れる。しかし、その翌日には夫の葬儀のために、喪服に身を包んだ大勢の人々が集まっていた。さらにその日以来、全く身に覚えのない“不可解な出来事”が次々と起こり始め…。

■感想
リンダに不可解な出来事がふりかかる。一度眠って目を覚ますと、次の日はまったく想定外の状況となっている。夫の事故死を聞いた次の日、目を覚ますと夫は目の前にいる。何が起こっているのかリンダはわからない。

観衆もリンダと同じ状況となる。夫のこと以外にも、夫に対して意味ありげな発言をする美女や、娘が顔をキズだらけにしていたこと。さらには、破られた電話帳に薬の瓶など、まさにミステリアスな内容てんこ盛りだ。

最初に感じたのは「メメント」のようにリンダが記憶をなくしているのではないか?ということだ。そうであれば、すべての出来事に説明がつく。リンダだけが混乱し、周りが平然としているのを考えると、それしかオチがないように思われたのだが…。

物語は意外なオチを用意している。曜日がヒントとなり、リンダは自分に起こっている状況を理解する。そして、夫が死ぬ日に、どうにかして夫を助けられないかと苦悩することになる。ある意味未来が見える系の話なのだろう。

運命を変えることができるのか。なんとなく「バタフライエフェクト」的な印象もある。運命を変えることは難しく、タイムパラドックス的な問題もでてくる。リンダが夫を助けようとしなければ、夫は事故に遭わなかったのでは?なんてことすら感じてしまう。

それはそれで別の流れで事故に遭うのだろう。序盤から中盤にかけてのミステリアスな展開はすばらしい。なにか陰謀のにおいを感じさせつつ、そうではなく、特殊な状況をオチとする。バランスのとれたミステリーだ。

意外な良作かもしれない。



おしらせ

感想は下記メールアドレスへ
(*を@に変換)
pakusaou*yahoo.co.jp