ナルニア国物語 第三章アスラン王の魔法の島


 2014.6.26     シリーズのファンならば 【ナルニア国物語 第三章アスラン王と魔法の島】  HOME

                     
評価:3

■ヒトコト感想
このシリーズは第1章2章を見ているが、続きを見たいという中毒性はない。その代わり、本作単体だけ見たとしても十分楽しめる作品となっている。当然、シリーズを見続けた方が、キャラクターの特徴や流れがわかるのだが、知らなくてもどうにかなってしまうのが本作だ。

技術の進歩だろうか、映像はすばらしく、巨大なウミヘビやドラゴンはすさまじい迫力だ。かと思うと、二本足で歩くネズミの騎士はリアルで可愛らしい。映像のインパクトに比べるとストーリーはやはりありきたりに感じてしまう。キャラクターの魅力もイマイチであり、インパクトに欠ける。それでも、シリーズのファンならば間違いなく楽しめるだろう。

■ストーリー

ペベンシー兄妹のエドマンドとルーシーは、いとこのユースチスとともに船の絵画を見ているうちに、ナルニアの世界へと引き込まれる。気づくと彼らは、懐かしいカスピアン王子やもの言うネズミの騎士、リーピチープたちの乗る帆船に乗船していた。待ち受ける魔法、不思議な生き物や邪悪な影からナルニアを守るため、そして、友であり、ナルニアの保護者でもあるアスランとの再会を果たすため、彼らは海の果てを目指す――。

■感想
シリーズを見続けている人にとっては、懐かしのカスピアン王子やアスランなどが登場する。強烈なインパクトはないが、映像的なすばらしさは印象深い。このシリーズの売りであるファンタジー部分も強烈だ。ドラゴンに変身したユースチスや、エドマンドが想像した巨大ウミヘビなど、インパクトはすさまじい。

基本は今までのシリーズと同様に、ナルニアの平和を守ることに重点がおかれている。ただ、今までのように明確な敵が存在しないことが、より冒険ファンタジー風に感じさせている。

海の果てを目指すエドマンドたち。様々な妨害をかいくぐりながら目的地へ到着する。剣と魔法のファンタジーであることは間違いない。一昔前のRPGのように冒険の定番を踏襲している。

まるでドラえもんにでてくるスネ夫のように、典型的な厭な奴だったはずのユースチスが、最後には勇気あふれる良い子になっているのは予定調和的すぎる。大人でも子供でも楽しめる、ごく定番なファンタジーだが、それだけに映画を見慣れている人には、刺激が足りないと感じるかもしれない。

シリーズを見続けている関係上、次回作が作られれば見るだろう。是が非でも続きを見たいという作品ではない。それぞれの章で完結しているため、先が気になることはない。このあたりは親切なつくりであることは間違いないのだが、中毒性はない。

気のせいなのかもしれないが、第一章のアスランより本作のアスランの方がよりリアルになっているような気がした。ほとんどCGなのだろうが、映像の進化を感じるには、本作のような長期にわたるシリーズものは最適かもしれない。

恐らく今後も見続けるだろう。



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