2011.4.27 続きが見たくなるか? 【ナルニア国物語 第二章カスピアン王子の角笛】 HOME
評価:3
■ヒトコト感想
シリーズとして、どの程度成功しているのか。第一章を見てからずいぶん経つが、本作の印象もほとんど第一章を見たときとかわらなかった。ハリーポッターやロード・オブ・ザ・リングなどに触発された、似たような作品という域をでない。ファンタジーあふれる作品であることに間違いはないが、続きが見たくて仕方がないというほどの中毒性はない。第一章を見たから、続きを見てみようかという程度だ。もちろん一章を見ていることで、より楽しめるというのはある。本作ではねずみの騎士などが活躍するさまを楽しむべきなのだろう。前作が魔女との戦いであったが、本作が人間相手ということでまた赴きが違うが、敵と味方がはっきりしているのはよい。
■ストーリー
“伝説の4人の王”として、ペベンシー兄妹が築いたナルニア国の黄金時代から1300年。今や戦闘民族のテルマール人が支配するこの国では、先王の弟ミラースが摂政を務め、正当な王位継承者であるカスピアン王子の暗殺を企てていた。危機一髪で城から脱出したカスピアン王子は、逃げ込んだ森の奥深くで、迫害の末に息を潜めていたナルニアの民たちと出会う。そして、ミラースの配下に追い詰められたカスピアン王子が吹いた角笛は、ロンドンで普通の学生として暮らしていたピーター、スーザン、エドマンド、ルーシーの4人を再びナルニア国へと呼び寄せた!すっかり荒廃したナルニアに驚く4人は、カスピアン王子と運命的な出会いを果たす。そして、ナルニア国の真の平和と繁栄を取り戻すため、暴君ミラースに立ち向かって行く―。
■感想
前作から引き続き、なぜか強いピーターや弓矢の名手であるスーザンは健在だ。本作ではナルニアを滅ぼそうとする人間とナルニア国の者たちとの戦いがメインだ。人間対ファンタジー軍団。はっきりとその特徴が表れているので、見ていてわかりやすかった。人間は兵器と数で押し寄せ、ナルニアは奇想天外な仕掛けと動物やケンタウルスたちがパワーで押しまくる。特にねずみの騎士が大きなインパクトを残している。激しい戦いの中では、それぞれの趣向を凝らした戦いというのは見ていて楽しくなる。
今回もナルニアにやってきたピーターたちが重要な役割を果たす。ピーターたちがどれほど必要か疑問だが、人間であるカスピアン王子との軋轢などを描くには必要なパーツなのだろう。基本的にピーターたちがいなければ話にならないのはわかっているが、都合よすぎる印象はぬぐいされない。アスランが絶対的な力を持っているならば、最初からアスランがでてくればすべて丸く収まっていたのではないかとすら思えてしまう。
このシリーズとして、次につながるような終わり方をしないのは特徴かもしれない。なので、どうしても続きが気になるという風にはならない。続編が始まれば、ああ見てもいいかなと思う程度かもしれない。あえてこのような作り方をしているのだろうが、シリーズとしてのアドバンテージをあまり活かしているようには思えなかった。ナルニアという不思議な国と不思議な住人たちの興味深い生活や戦いというのは、見ていて楽しめるが、是が非でも見たいと思わせるものではない。
シリーズとして七作まで作られるのだろうが、最後までテンションが保てるか疑問だ。
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