20世紀少年 第2章 最後の希望


 2009.10.11  漫画そのままだ 【20世紀少年 第2章 最後の希望】  HOME

                     

評価:3

■ヒトコト感想
前作を見た瞬間は、まさに漫画そのままだと思った。その思いは、本作でさらに強くなった。原作上に登場するキャラクターにそっくりな俳優を起用し、まさに漫画がそのまま実写化されたような感じだ。主役であるカンナもそのまま、そして、リアクションもそのまま。漫画のデフォルメされたリアクションを現実の女優が演じると、ちょっとやりすぎのように感じてしまう。大げさな身振り手ぶりがキャラクターの特徴といえば特徴なのかもしれないが…。内容的には漫画と一緒で、最終章に向かってテンションを高めているといったところか。漫画を未読であっても、それなりに楽しめるが、やはり漫画は先に読んでおくべきだろうと強く思った。

■ストーリー

“血の大みそか”から15年後の西暦2015年。人類滅亡計画は悪魔のテロリスト・ケンヂ一派の仕業とされ、“ともだち”は世界の救世主と崇められていた。一方、高校生に成長したケンヂの姪・カンナは、やがて洗脳施設「ともだちランド」へと足を踏み入れ、 “ともだち”の真相にも近づいていくが、新たに現れた“しんよげんの書”の存在に、再び翻弄されていく。

■感想
原作漫画はちょうど本作の中盤くらいまで読んだ覚えがある。そのせいか、登場するキャラクターがモロに漫画とかぶっていて、寸分の狂いもないことに驚かされた。漫画のキャラと実写を横並びさせれれば、そのそっくり具合がひと目でわかるだろう。特に「ともだちランド」の教官たちがすごかった。小池栄子はともかくとして、その両脇を固める人物がまさに漫画そのまま。三人そろってボタンを押すシーンなど、突発的に漫画のコマが頭の中にフラッシュバックしたほどだ。

内容的には漫画そのままで、最終章へ向けて、さまざまな伏線や謎をしかけている。ただ「ともだち」の正体が誰なのかということだけで引っ張るには限界がある。恐らく見ている人は誰が「ともだち」なのかと必死で推理することだろう。結末を知らないまま本作を見たが、正直それはどうでも良いことのように思えた。それよりも、これだけ大きく広げた風呂敷をどうやってたたむのか、そればかりが気になってしょうがない。ともだちの目的なんてのもちょっとどうでもよくなってしまった。

おそらく最終章は原作と異なる形なのだろう。そのパターンはデス・ノートがすばらしかっただけに、期待せずにはいられない。原作を越えたオチを用意してくれるのだろうか。本作までは原作ファンならばまったく不満のないできだろう。原作を未読であっても、それなりに楽しめる。三部作ということで、最終章を見るまでは評価ができないのだが、期待していいかもしれない。

原作漫画とこれほど酷似した実写映画は他にはないだろう。

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