20世紀少年 第1章 終りの始まり


 2009.5.31  第2章へどれだけ興味がわくか 【20世紀少年 第1章 終りの始まり】  HOME

                     

評価:3

■ヒトコト感想
原作漫画は連載中に途中までは読んだことがある。ちょうど真剣に読んでいた時期が本作にあたっているのだが、内容はほとんど覚えていなかった。本作を見ていくうちにだんだんと記憶がよみがえり、次第にドキドキ感も増大していくはずだったのだが…。なんだかいまいち盛り上がりに欠けるような気がした。オウムを彷彿とさせるような「ともだち」という謎の組織。次々と謎を残しながら死んでいく人々。第1章としては申し分のない前ふりなのだろう。原作を読んでいなければ…。ともだちの正体が一体だれなのか、それが観衆の注目ポイントなのだが、そこに至るヒントやミステリーに魅力を感じなかった。良く考えれば原作漫画を読んでいたときも、それほど謎に対して興味をもたなかったような気がした。俳優たちの演技はすばらしいが、絶対に第2章を見たいかというと…、微妙だ。

■ストーリー

1969年。少年ケンヂは、地球滅亡を企む悪の組織に立ち向かう正義のヒーローを夢見て、仲間たちと「よげんの書」を作り上げた。そこに描かれたのは、現実には起こりえない“未来”のはずだった…。1997年。大人になったケンヂの周りで、幼なじみの死をきっかけに次々と不可解な事件が起こり始める。時を同じくして、世界各国では謎の伝染病による大量死が相次ぐ。実は、これらの事件はすべて、かつてケンヂたちが作った「よげんの書」のシナリオ通りに起こっていた!世界を陰で操る謎の男“ともだち”とは?

■感想
原作漫画を読んだときのミステリアスな雰囲気はある程度だせていると思う。出演者たちもそれなりに豪華であり、大量の宣伝でさぞやヒットしたことだろう。正直言うと、原作漫画を最後までしっかりと読んでいれば、かなり楽しめたと思う。連載当初、とりあえずな感じで読み続けて、気付けば自然とフェードアウトしていた。途中でやめたからといって、続きが読みたくなるかといえばそうでもない。漫画喫茶などでコミックスを続けて読んでいれば絶対に楽しく読めていたことだろう。自分にとってはちょうどめぐり合わせが悪かったとしかいいようがない。そんな原作を映画化され、果たして続きが見たいと思うか…。とても微妙だ。

この第1章はケンジがメインとなり、ケンジの少年時代までさかのぼり「ともだち」の正体が誰なのかを探るのが本作のキモとなっている。かなりの謎が提示され、それらをしっかりと処理できないと面白さは半減してしまうことだろう。オウムを連想させるような様々な事件が起こり、物語のテンションは俄然高まってくる。しかし、ともだちの正体や目的が明らかにならないまま、救世主としてカンナが登場することになる。この流れでは第2章にどれだけ興味をもつことができるだろうか。主要キャラクターが歳をとり、カンナが暴れまわる。また違った楽しみが沸いてくるのかもしれない。

ちょうど原作漫画もこの1章の終わりくらいまでは読んでいた。第2章になるにしたがって興味が急速に薄れていったようなきがする。そのせいもあるのだろうが、どうしても第2章を絶対に見たいというような気持ちにならなかった。漫画風なカット割りや演出。かなり楽しませようと努力しているのはよくわかるし、単体として見れば十分に面白いと思う。ただ、続きものとして見たときに、絶対に第2章を見たいかというと、実はそうでもない。実際に第2章を見れば楽しめるのだろうが、今のところそんな気がない。ミステリーとして謎も申し分なく提供されているのに、なぜそう思うのだろうか。興味がわいてこないこと自体が一番の謎だ。

そうはいっても、もしかしたら第2章を見るかもしれない。

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