テアトル東向島アカデミー賞 


 2008.6.26  中二男子的ラインナップ 【テアトル東向島アカデミー賞】  HOME

                     

評価:3

■ヒトコト感想
映画好き作者の熱い思いが伝わってくる。それも中学生男子が鼻血を出すくらい興奮しそうなラインナップだ。誰もが認める名作アクションから、キワモノまで、普通の人が批評しないものまでも作者の趣味全開で語りつくす。この人は本当に映画が好きで好きでたまらないのだなぁ、という感想をもたずにはいられない。小説家である顔とは別に、映画に対する思いの強さから、映画前提の作品を書いたりと、かなり映画と密接な係わり合いがある作者。作る側の立場としてローレライ亡国のイージスなど、どのような感想をもつのか楽しみにしていたが…。商業主義的な宣伝に終始したのは少し残念だった。中学生的な映画に対するテンションは好感がもてる。

■ストーリー

やっぱりオレは映画が好きなんだーっ!!選考基準は火薬量とアドレナリン分泌量。アクションとスペクタクルに偏ったこのラインナップを見よ。なにげに渾身、ベストセラー作家が綴る怒濤の映画日記。

■感想
名作と言われている作品を批評する場合は、まぁ誰もが想像できる範囲のものになってしまうだろう。本作の中では、一般的な名作よりも知名度と火薬量、もしくはVFX度を重視したようなラインナップだ。アニメ作品が多いのも本作の特徴の一つだろう。ある意味個性的なエッセイだといえるのだが、本作の中で一つだけ気になった箇所がある。それは、男が皆火薬満載の単純系アクションが大好きだというくだりだ。自分がどちらかと言えば、その手の作品をあまり得意としないので、少し違和感をもった。

小説家である作者。原作者として映画と関わる立場になってからも、そのトーンが下がることがない。好きなものは好きなんだという熱い思いがヒシヒシと伝わってくる。作者の根っからのアクション好きを考えれば、ローレライや亡国のイージスの流れもなんとなくだが納得できる。評価は人それぞれあるだろうが、商業的に成功していれば、ある程度認められるだろう。コアな一握りの映画オタクに対してどこまで神経質になるか、そんなことは考える必要が無い。好きなものを好きなように作る。それは作り手だからこそ許される贅沢だ。

自分の中では作者と好きなジャンルは違うが、映画好きという部分では負けない自信があった。しかし、作中に登場する、”自分だけで独自にアカデミー賞を選出していた”といくだりを見た瞬間、負けたと思った。一人こっそりと自分の好きなように好きなジャンルの作品で賞を決める。これは本当に映画好きしかやらない行為だろう。客観的に見ると、ちょっと行きすぎな感はあるが、本人のテンションの高さは相当なものだろう。

本作のエッセイに収録されているラインナップにはかなり癖があるが、映画好きならば絶対に共感できる部分がある。ある意味違った見方ができ、視野が広くなるすばらしい作品だ。



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