オーメン666


2007.1.21 悪魔の子の取巻きが怖い 【オーメン666】

                     

評価:3

■ヒトコト感想
悪魔の子ダミアン。その悪魔としての力を判りやすく示すのではなく、周りに多大な影響を与える。偶然なのか必然なのか周りの人々を不幸に陥れる子供。ダミアンの恐ろしさよりも得体の知れないものという恐怖の方がでかい。サブリミナル的に挿入される意味ありそうでよくわからない映像。ダミアンが仮面を被った映像などはSAWを思わせる恐怖感をおぼえた。ダミアンがいったいどこで悪魔の子の本性をはっきするか、それも楽しみの一つであったが結局最後まで謎のベールに包まれたままだった。古さと新鮮さが同居したような作品だ。

■ストーリー

6月6日午前6時、アメリカ人の若き外交官ロバート・ソーンは、ローマの病院で妻ケイトが産んだ赤ん坊が死亡したことを聞かされる。ショックに打ちのめされたロバートに病院の神父が、出産中に命を落としたある母親の赤ん坊を差し出し、その子を引き取るよう勧めてくる。ロバートはその経緯をケイトに明かさぬまま、二人の子供として育てることにする。その子の名はダミアン。幸せに育てられる……はずだったが、やがて不吉な前兆が起こる。ダミアンの前で凄惨な自殺を遂げた家政婦、ロバーツに警告を発する神父の謎の死など。やがて邪悪な影は母親ケイトにも迫っていた!

■感想
悪魔の子。冒頭から宗教的な説明や何やらいわくありげな雰囲気が漂っている。どことなくダ・ヴィンチ・コードにも似た雰囲気かもしれない。ダミアンを取り巻く環境と、偶然を装いながらダミアンの都合がいいように動く人々。このダミアンの取巻きたちが恐ろしい。正体不明だが盲目的にダミアンを崇拝する人々。ひっそりと一般人のふりをしてソーンたちに近寄ってくる。ダミアンよりも周りが恐ろしい。

ダミアンの力でソーンの周りの人々が皆死んでいく。その死に様がまたすごい。心霊写真のごとく予言される死に様。どれもこれもインパクトはでかいが、一番ショッキングだったのは前半に登場する家政婦だろう。何かトリックがあるのだろうが1ショットであれを映されるとわかっていながらもショックはでかい。

過去のオーメンを観たことがないので比較はできないが、前半部分は謎が謎をよび恐怖の煽り具合も非常に洗練されているように感じた。
宗教的な様相と即物的な恐怖感。サブリミナル的に挿入されるダミアンの恐怖の映像や何か意味ありげな映像の数々。詳しく説明がないだけにどうなるか不安感と恐怖でいっぱいになる。結局最後までダミアンとはなんだったのか明かされないが、終わり方としてはこれがベストなのだろう。

宗教的な話になると日本人にはあまり馴染みがないかもしれない。しかし恐怖感は万国共通だと思う。



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