イフ・オンリー


2007.10.25 失って初めて気づく愛 【イフ・オンリー】

                     

評価:3

■ヒトコト感想
最初はバタフライ・エフェクトとかエターナル・サンシャインのように過ぎ去った後悔から、人生をやり直そうとする物語かと思った。あの恋をやり直せるならという思いを現実のものとする本作。しかし、そのやり直しのきっかけはあまりにも悲しい出来事からだった。正直、やり直しの人生を過ごしながら、その行き着く先のことを考えるのは非常につらい。こんなことなら、やり直ししなければ良かったと思うほどだ。ただ、本作の主人公二人のような純粋な愛のひと時をすごすためだけに、やり直しの人生が存在するのならば、それもありなのかもしれない。

■ストーリー

もしも、あの恋をやり直せるなら今度こそうまくやってみせる―。それが真実の恋なら、何度でもやり直せるはず?誰もが一度は胸に抱く「永遠のテーマ」にとびきり素敵な魔法をかけた、きらめく恋物語。

■感想
失って始めて気づくその人の重要性。失った恋を取り戻すため、人生をやり直す。都合のいいようだが、人生そうはうまくいかず、かならず同じ結末がまっている。このあたりはバタフライ・エフェクトとは違い、人生をやり直したとしても、そう簡単に結末を変えることはできない。それをわかっていながら、主人公は必死に失われた恋を取り戻そうと二人の時間を作り、そして絆を深めていく。

やり直しの人生の二人は、まさに理想の恋人のように仲むつまじく、幸せな人生をおくっているように思える。しかし、その根底には、やり直しという思いがある。一回目に失敗したことが本心なのか、それとも二回目が本心なのか。普通に考えると、ひねくれた見方だが、
失って気づく恋というのは怪しいと思えてしまう。失う前に、その重要性に気づくのが真の愛なのだろうと、きれいごとを言ってみた。

二度目の人生はとてもすばらしく、素敵な恋愛物語となっている。しかし、それは行き着く先をわかっているから余計そう思えるというのもある。結末を知っていながら、幸せそうな二人を眺めるのは辛い。そして、物語は思わぬ展開を迎える。結末としては、想像の範囲内だが、悲しい結末には変わりない。

失う前に気づくこと、それができればベストだ。



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