知の武装 救国のインテリジェンス 


 2026.1.26      中東ではハニートラップは通じない 【知の武装 救国のインテリジェンス】


                     
知の武装ー救国のインテリジェンスー(新潮新書)【電子書籍】[ 手嶋龍一 ]
評価:3
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■ヒトコト感想
佐藤優と手嶋龍一の対談集の第2弾ということなのだろう。10年前の作品なので、その時にホットな話題が登場している。印象的なのは「スノーデン」に関する対談だ。映画版で見た印象はスノーデンは正義の印象があった。ただ、インテリジェンスの世界ではどのような扱いをされているのかというのがよくわかった。

亡命先であるロシアのプーチンからは嫌われている。そして、アメリカは命を奪うまではしないが、執念深くスノーデンを追いかけ続け、裁判にかけて一生刑務所から出られないようにしようと考えている。国家を裏切った者の末路を見せるために、あえて裁判で大々的に世間にアピールするのだろう。そのほか、ハニートラップが通じる国と通じない国があるというのは面白い。

■ストーリー
ニュースを鵜呑みにしていては、深層はつかめない。激流の世界で勝つには「知性〈インテリジェンス〉」が必要だ――東京五輪と尖閣の関係、安倍首相の真の評判、シリアを左右したスノーデン事件の「倍返し」、中韓領土問題の奥の手、北朝鮮写真に隠されたメッセージ……日本最強の外交的知性がその情報力と分析力を惜しみなく披露。最新情勢の解読法から諜報の基礎知識までを解説した、武器としてのインテリジェンス入門。

■感想
元インテリジェンスオフィサーなんてのは存在しない、というのがプーチンの言葉だ。つまりは、一度インテリジェンスオフィサーになったら、抜けることはできない。それほど厳密にとらえられているということなのだろう。

その他、インテリジェンスの世界の者たちは国家と家族のどちらを重視するかという興味深い話題もあった。結論から言うと、家族を重視するらしい。となると、家族をもたないバチカンなどは政治の世界にだけ入り込んでいればよいので、そうなるのだろう。

ハニートラップが通用する国としない国というのも面白い。男尊女卑の国にはハニートラップは通じない。なので、中東の国にはハニートラップは意味がないようだ。女性のことをどうでもよいと考えているので、女性スキャンダルというのが存在しないようだ。

TPPに関する部分も面白い。日本でTPPに参加するかしないかが盛んに議論されていた。TPPに参加すると不利益を被るというような情報がマスコミに流れていたのだが、政府は参加の方向で考えていた。その時に、宣言した文章が非常にたくみなので、作者たちは名文だとほめたたえていた。

スノーデン関連は強烈だ。亡命先のロシアで重要視されるかと思いきや、プーチンは明らかに適当に扱っており、未来永劫ロシアにいさせるつもりはない。スノーデンとしてはロシアにいればアメリカに連れ戻される恐れはないのだが、他の南米の国であればアメリカに連れ去られる恐れがある。

当時のオバマ大統領が必死になってスノーデンを追いかけ続けているのというのはある。スノーデンを野放しにすると、第二のスノーデンが登場することを一番恐れているのだろう。

過去の情報ではあるが、非常に興味深い内容だ。



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