2025.7.28 明らかにスケールダウンしたリメイク作品【ショウタイムセブン】

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評価:2.5
■ヒトコト感想
韓国作品である「テロ、ライブ」のリメイク作品。中盤までのニュース中にリアルタイムにテロ犯から連絡が入るくだりの緊迫感はオリジナルの方が強い。残酷度もオリジナルの方が強く、ラストの結末に至る流れも本作はオリジナルとは違った流れとなってはいるが、いまいちな終わり方だ。
ひとりのキャスターのスキャンダルがメインとなっており、ラストの規模感もオリジナルには到底およばない。ここまでスケールダウンしたリメイクだと、別物のように感じてしまう。ニュースの生放送中にテロ犯から連絡があり、生放送中に出演者のイヤホンに仕掛けられた小型爆弾が爆発するくだりは相変わらずインパクトがあるのだが…。その後に展開がイマイチすぎる。。。
■ストーリー
午後7時。ラジオ番組に1本の電話。直後に発電所で爆破事件が起こる。電話をかけてきた謎の男から交渉人として指名されたのは、ラジオ局に左遷された国民的ニュース番組「ショウタイム7」の元人気キャスター・折本眞之輔。突如訪れた危機を番組への復帰チャンスと捉え、生放送中のスタジオに乗り込み、自らがキャスターとして犯人との生中継を強行する。
しかし、そのスタジオにも、既にどこかに爆弾がセットされていたのだった。一歩でも出たら即爆破という中、二転三転しエスカレートする犯人の要求、そして周到に仕掛けられた思いもよらない「罠」の数々。その極限状態がリアルタイムに全国民に拡散されていく!なぜ彼が指名されたのか?犯人の正体と本当の目的とは?すべてが明らかになるとき、折本が選ぶ予測不能の結末。あなたは《ラスト6分》に驚愕する。
■感想
左遷された元キャスターの折本のラジオ番組にテロ犯から連絡が入る。テロ犯の予告通りに爆破事件が起きたことから、この事象を利用しキャスターとして復活しようと考える折本。このあたりの視聴率至上主義が強烈に描かれている。
スクープを逃さないために必死になる折本とショウタイムセブンのプロデューサーが面白い。ニュースのコンテンツとしては、今まさに発生した爆破事件の犯人と思われる人物から生の電話が生放送で見られるとしたら…。誰もが見たいと思うのは間違いないだろう。
韓国作品のリメイクなのだが…。韓国版の方が何もかも優れている。テロ犯を罵倒する役割に本作は必然性がなく、韓国版は自然な流れとなっている。本作のピークはテロ犯が実は放送のスタジオにも様々な仕掛けをしており、生放送中に出演者が爆発で重症を負うという場面だ。
そこから緊迫感あふれるスタジオでのやり取りが続いていくのだが…。テロ犯の真の目的が判明すると、とたんに物語の緊迫感が薄れてしまう。韓国版では後半でもテロ犯との激しい攻防は続くのだが…。本作は内輪でのやりとりに終始している。
ラストのスケールの大きさも韓国版に大きく劣っている。予算の関係なのかもしれないが、大掛かりな大爆発が起きる韓国版と比べると、すべてが仕組まれたものであったという流れも陳腐すぎる。何か大きな秘密があるかと思いきや、そうではない。
ラストの折本と犯人のやりとり、そして視聴者に審判を問う場面についても、驚くほど緊迫感が薄れているのがとても気になった。韓国版のスリリングな展開と比べると、明らかにグレードダウンしているのが印象的だ。
脚本に難があるのだろう。
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