テロ、ライブ


 2023.7.26    テロ犯と生放送で交渉する【テロ、ライブ】

                     
テロ,ライブ [ ハ・ジョンウ ]
評価:3

■ヒトコト感想
ラジオ放送中に橋を爆破すると電話が入る。最初は狂言とバカにしていたアナウンサーのヨンファだが、実際に橋が爆破されテロだと判明する。そこから独占取材としてヨンファは自分が成り上がるためにテロ犯を利用しようとする。テロ犯がどこまでヨンファたち放送局に食い込んでいるのかわからない。

ヨンファのイヤホンに爆弾を仕掛けただとか、テロ犯との生放送でのやりとりでの緊迫感はすさまじい。最も盛り上がるのは、政府の幹部がテロ犯に対して強硬な態度を生放送で示したところ、イヤホンが爆発し幹部が重症を負う場面だ。橋は連続して爆破され、ついには放送局までもが爆破される。犯人の正体が不明なのと、身近にいるのかも?と思わせる恐怖がある。

■ストーリー
ある不祥事でテレビキャスターの職を失いラジオ局へ左遷された国民的アナウンサーのヨンファ(ハ・ジョンウ)。ラジオの生放送中に、身元不詳のリスナーから“マポ大橋を爆破する"と脅迫電話を受けるも、いたずらだと気にせずに電話を切った。しかし、その瞬間、マポ大橋が崩れ去るのを目撃する!テロだと確信したヨンファは、パニックに陥るスタッフをよそに、この事件がテレビ局復帰へのチャンスと考え局長(イ・ギョンヨン)と水面下で取引を行い、犯人との通話を独占生中継することに成功する。

しかし、なぜかヨンファの耳にセットされたイヤフォンには小型爆弾が仕掛けられていた!21億ウォンもの巨額の金と大統領の謝罪を要求する犯人は一体何者なのか?なぜヨンファに接触してきたのか?一生一代のチャンスとしたこの事件のために、ヨンファは命の危険にさらされる・・・。

■感想
元人気テレビキャスターのヨンファは、今ではラジオのキャスターとなっている。いつか復権をという思いでチャンスをうかがっている。そんなヨンファの元にテロ犯からの生電話がかかってくる。このテロの電話を好機ととらえて、テレビの生放送で自分をアピールしようと考える。

序盤は実際に橋が爆破されたテロであるにも関わらず、報道関係者たちのあさましい欲があらわになっている。誰もが生放送にテロ容疑者に電話でインタビューし、視聴率を稼ごうと必死となる。

ヨンファと犯人の電話でのやりとりは強烈だ。ヨンファは犯人を刺激しないよう、犯人が要求する大統領へ謝罪をさせようとする。そこに大統領ではなく政府の幹部がやってきて、テロ犯と会話するのだが…。この幹部が強烈で明確にテロ犯と対決する姿勢を見せる。

確かに電話だけの口だけ男のように思えてくるが、さすがにテロ犯を刺激しすぎだろう。言い合いになる中で幹部のイヤホンが爆破される。ここでヨンファの身にも危険が迫っているのがわかる。テロ犯の本気具合がすさまじい。

テレビの都合、政府の姿勢、テロ犯の思い。それらすべてを考えながらヨンファは神経を使ってテロ犯と交渉する。すべてが生放送で放送されていることが、ヨンファや政府を混乱させている。テレビの幹部は視聴率がとれればよいという考えだ。

物語の後半ではテレビ局の入るビルの隣のビルが爆破されて大きく傾いてくる。そのまま、テレビ局のビルも爆破される可能性がある。テロ犯がどこにいるのか。ヨンファは崩れかけたテレビ局内部で執念の放送を続けようとする。

強烈なインパクトのある作品だ。



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