2025.1.6 人間と猿の戦力は同等だ【猿の惑星:新世紀】
猿の惑星:新世紀(ライジング) [ アンディ・サーキス ]
評価:3
■ヒトコト感想
「創世記」からの続編。オリジナルの「猿の惑星」につながる三部作ということなのだが…。本作では猿と人間の戦力図的には同等なのかもしれない。人間は猿を恐れ、猿も人間を恐れている。まだ猿が圧倒的に力をつけて人間を支配する段階にはない。その過渡期である本作は、猿側でも勢力争いがあり、人間に対してのスタンスの違いから対立が生まれる。知能の高い猿が必ずしもリーダーとなるわけではない。
シーザーは人間の言葉を話せるだけでなく、力も強い絶対的なリーダーとなる。シーザーが人間に対して好意的というよりは、人間と戦争をすると猿たちにも多大な被害がでることを恐れている節がある。ここから結末としては、猿に支配される世界になるしかないが、まだ今の段階では猿と人間は対等な立場となっている。
■ストーリー
あれから10年後――。天性のリーダーシップを備えた猿のシーザーは、より勢力を拡大し、手話と言語を操る猿たちは、森の奥に文明的なコロニーを築いていた。一方、約90%が絶滅した人類のわずかな生存者グループは、荒れ果てた都市の一角に身を潜め、希望なき日々を過ごしていた。そんなある日、人間たちがエネルギー資源を求めて猿のテリトリーに足を踏み入れたことから、一触即発の事態が勃発。
シーザーと生存者グループの穏健派マルコムは和解の道を探るが、憎しみを抑えられない両陣営の対立は激化していく。共存か、それとも闘いか。最終決戦へのカウントダウンが刻まれるなか、シーザーは生き残るための重大な決断を迫られていくのだった……。
■感想
人間が猿のウィルスに侵され人口が激減した世界。猿たちは進化し、独自のコミュニティーを作り上げている。猿といってもゴリラやマントヒヒまで含めた猿の世界だ。人間たちとは別の暮らしをし、テリトリーを守っているのだが、そこに人間が入り込んできた。。。
人間の目的はダムを稼働させ、水力発電で電気を手に入れることだった。猿たちの縄張りにあるダムの修理を行いたいのだが…。まだこの段階では、猿は人間を恐れ、人間は猿を恐れている。お互いがけん制しあう仲なのかもしれない。
猿はまだ原始的な生活をしている。ここに人間が銃を持ち込んでおり、その影響で猿が銃を使い始める。ここからもしかしたら猿が電気を使うことになるのかもしれない。好戦的な猿が人間への攻撃を行い、それにより人間も反撃し、激しい戦闘になる。
人間は軍が残した武器を使い攻撃するのだが…。猿の圧倒的な数の前に押されている。ひとり、人間への理解があるシーザーの存在が、人間のかすかな希望となる。猿と人間の全面戦争が起きた場合、猿が武器を扱うことができたならば、猿の勝利は間違いないだろう。
次回作への伏線として、人間と猿は同程度の戦力となっているが、リーダーであるシーザーが戦いは避けられないと明言しているだけに、激しい戦いとなるのだろう。人間の言葉を話すことができる一部の猿たち。人間よりも身体能力が高く、知能も同等となり電機や武器を使いこなせるようになったとしたら…。
人間の有利性はなくなってしまう。かすかに生き残った人間たちは、世界に散らばっている。猿の社会との最終決戦は次作で起きるのだろうか。
猿同士の対立が、人間に大きな影響を及ぼすことになる。