任務の終わり 上【電子書籍】[ スティーヴン・キング ]
評価:3.5
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■ヒトコト感想
「ミスター・メルセデス」の続編にあたる本作。間に「ファインダーズ・キーパーズ」があるようだが、それはまだ読んでいない。大量殺害事件を起こしたブレイディを逮捕したホッジスとホリー。特にホリーはブレイディの自爆テロを阻止するためにブレイディの頭を殴り飛ばし、結果としてブレイディは脳に損傷を負い、植物人間状態となったのだが…。
ブレイディが復活する。それも、普通の状態ではない。超能力が使えるようになるのは強烈だ。ホッジスたちはブレイディの能力に気づいていない。ただの無害な脳損傷をした患者のようにしか見えないブレイディ。他人の意識に入り込み、他人の体を動かせるのはすさまじい。下巻で、この超能力者とどのようにして対決するのか。
■ストーリー
あいつの悪意がふたたび動き出す――。相棒のホリーとともに探偵社を営むホッジスのもとに、現役時代にコンビを組んでいたハントリー刑事から現場にきてほしいとの連絡が入った。事件は無理心中。6年前に起きた暴走車による大量殺傷事件で重篤な後遺症を負った娘を、母親が殺害後に自殺したものとみられた。だがホッジスとホリーは現場に違和感を抱き、少し前にも6年前の事件の生存者が心中していたことを突き止める。
一方、6年前の事件の犯人が入院する脳神経科クリニックでは、怪事が頻々と発生していた――。エドガー賞受賞の傑作『ミスター・メルセデス』でホッジスと死闘を演じた「メルセデス・キラー」が静かに動き出す。底知れぬ悪意が不気味な胎動をはじめる前半戦が、ここに開始される。
■感想
あのメルセデスキラーが復活する。ホリーに頭をブラックジャックで殴打され、意識不明となり脳に損傷を負ったブレイディ。脳神経クリニックに入院し植物人間状態になったと思われたのだが…。稀代の悪であるブレイディは、医者や看護師からも特別な目で見られている。
最悪な犯罪者だからといって死んで良いわけではない。治療し正常に戻り裁判を受けられる状態になり、適正に裁判で裁かれる必要がある。ブレイディは深層心理では正常に戻っており、超能力を使えるようにまでなる。
ホッジスとホリーは探偵社を営んでいる。発端は元同僚のハントリー刑事から現場をみてほしいと連絡を受けたことになる。ブレイディが起こしたメルセデスによる大量殺傷事件で重篤な後遺症を負った者たちの無理心中だった。
あの悲惨な事件の裏では描かれていない悲惨な出来事があった。そこで、再びブレイディの悪行が脚光を浴びることになる。あのブレイディは今何をしているのか。脳に損傷を受けて植物人間状態で生き続けているはずだったのだが…。
ブレイディの変化は強烈だ。最初はブレイディの頭の中はクリアになってはいるが、指を動かすことすらできない。話こともできない。そんな状態から自らの能力が開花していくのに気づく。最初はちょっとした遠くのものを動かす程度しかできない。
そんなことができたところで、看護師を驚かせるだけ。そこから、ブレイディは他人の頭の中に入り込み体を乗っ取ることができる。これはすさまじい能力だ。脳に損傷を追った結果、脳の未知の部分が開花したということなのだろう。
下巻では再びブレイディとホッジスの対決が待っているのだろう。