2026.8.13 どこまでもグロさを排除した演出【人間標本 エピソード1,2】

評価:3
■ヒトコト感想
原作はすでに読んでいる。原作では幻想的な挿絵として描かれていた、あの衝撃的な人間標本をどのように表現するのか。物語の冒頭に、少年たちの人間標本の映像が映されるのだが…。かなり精度の高い作り物として、すばらしいできばえとなっている。映像表現として、人間を標本にすることのグロさを極限まで排除し、芸術作品として見られるようにしている。
静まり返った森の中で、巨大な水槽のようなものに、少年たちが様々な姿で標本とされている。一見、ショッキングではあるが、そのうち慣れてくる。殺されるはずの少年たち、個々のエピソードをどこまで掘り下げるのか。序盤では、大学教授の榊史郎がすべての犯人ということになるのだが…。
■ストーリー
盛夏の山中で発見された六人の美少年の遺体、自首したのは有名大学の教授であり、日本における蝶研究の権威・榊史朗だった。幼少期から蝶の標本作りを通し、「美を永遠に留める」執念に取り憑かれた男は、最愛の息子までも標本に変えてしまう。芸術と狂気が交錯する衝撃のサスペンス。史朗は留美の急病で合宿所からの帰路を託される。そして史朗は5人の観察を始める。「特別な美術館にご招待しましょう。ゆっくりとご堪能あれ」――花畑に並ぶ五つの標本は狂気の芸術そのものだった。だが史郎から語られたのは少年5人を殺害した背景だけ。なぜ息子をも殺害したのか。史郎はその動機を語ろうとしない。
■感想
幼少期から蝶の標本を作ることに熱心になっていた史郎。冒頭で、6人の少年たちの人間標本を作ったということで自首した史郎。その中には史郎の実の息子もいた。この異常性を示した史郎ではあるが、淡々と当たり前のことのように語る史郎。
史郎の独白形式で、過去が語られることになる。史郎の幼馴染であり、著名な芸術家である一之瀬留美が関係している。留美の後継者を選ぶための絵画合宿に呼ばれた少年たちが、すべて人間標本とされている。
生きている時に一番美しい状態を保存することに標本の意味がある。エピソード1が事件のあらましと、衝撃的な展開が描かれていた。そこから、エピソード2では、標本化された少年たちそれぞれのバックグラウンドが簡単に語られている。
原作ではそのあたりをかなり細かく語っていた。各少年により、留美の後継者となることの思いが語られている。どの少年たちも絵に関してはそれぞれの個性を活かした様々な絵が特徴的に表現されている。
史郎がそれらの少年たちを芸術として活かすために、睡眠薬を投入して体を切断して芸術作品としての人間標本を作り上げている。すでに原作を読んでいるので、人間標本を作る直前の状況がどの程度描かれるのかが気になる部分だ。
史郎が息子までも犠牲者として人間標本を作ろうと思った経緯。そして、真の目的は何なのか。それぞれの少年たちについては、さらなる深堀がされることだろう。留美と、さらには留美の娘に関してもそれなりに大きな出番がくることだろう。
先が気になる流れだ。
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