ドゥルシネーアの休日 


 2026.7.25      月島凪を引っ張りすぎだ 【ドゥルシネーアの休日】


                     
ドゥルシネーアの休日 [ 詠坂雄二 ]
評価:3
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■ヒトコト感想
「佐藤誠はなぜ~」の続編的な扱いとなるのだろう。前作もそうだが、今回も探偵である月島凪が大きな役割を演じている。というか、月島自身が登場することはほぼなく、登場人物の回想の中に登場するのみとなっている。過去に起きた犯罪を模倣した連続殺人事件が起きる。その事件を解決したのが月島なので、自然とその関係者が疑われることになるのだが…。

作中での、少女の爆弾事件が強烈なインパクトがある。天才少女が独自に手製爆弾を作り殺人事件を起こす。その少女が犯人だと突き止められたのは月島だけ。その後、成長した少女は自分が起こした事件の模倣が行われていることを知る。シリーズを読んでも月島とその関係者についてイマイチそこまで理解できないのが残念だ。

■ストーリー
過去の事件を模倣した連続殺人の犯人を追う捜査一課の雪見喜代志。ミッション系の全寮制女子校で日々贖罪のために祈る山村朝里。厄介な事件に孤独に挑む不屈の男、藍川慎司。そして、交わるはずのなかった彼らを結ぶ名探偵の存在が過去の事件を模倣した連続殺人の犯人を追う捜査一課の雪見喜代志。、至る所に浮かび上がる。ミステリ、学園、アクション、サスペンス……。無数のジャンルがひしめく気鋭のミステリ名手による快心作!

■感想
過去の事件の連続模倣事件が起きる。雪見と野間のふたりの刑事は、事件をサイトにまとめるサイトの管理者を疑うことになる。微妙に模倣の内容が間違っており、その間違った内容がサイトに登録されていたからなのだが…。

事件を調査していくにつれて、模倣した過去の事件はすべて月島凪が関わっていたことが判明する。ここで佐藤誠の事件の話が登場したりと、名探偵月島凪についてが語られているのだが…。過去の事件や佐藤誠の事件にしても月島凪自身が登場し活躍したという描写がないのがポイントかもしれない。

登場人物たちが語る月島凪。そして、その関係者であり月島の手足となり動いていた藍川が何かを見つけ出す。ミステリーとして最後まで犯人をはっきりさせず、藍川が人質をとって立てこもり、すべての事件の犯人だというふりをする。

それは真犯人をあぶりだすための行動なのだが…。どうにもこのあたりの藍川の動きが突拍子もなさすぎて物語に入り込めなかった。月島凪のすごさを語っているのだが、そこから藍川の行動原理につなげることはできなかった。

本作で印象的なのは、間違いなく山村朝里の物語だ。全寮制の女子高に通う少女だが、実は連続爆弾殺人事件の過去の犯人だった。殺害方法が手製の爆弾というのが強烈であり、月島凪に犯人だと突き止められ自首した過去がある。そんな山村が模倣事件にかかわることになる。

自分の親友が目の前で、過去に自分が作ったのとそっくりな爆弾で死んでいく瞬間を目撃してしまう山村。その後、山村自身も犯人が用意した爆弾を手にしてしまうのだが…。

月島凪を引っ張りすぎのような気がした。



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