ダイバージェントNEO(初回限定版)(Bluray Disc)/シャイリーン・ウッドリー,テオ・ジェームズ,オクタヴィア・スペンサー,ロベルト・シュヴェンケ(監督),ベロニカ・ロス(原作、共同製作)
評価:3
■ヒトコト感想
前作を見ていないと厳しいのは間違いない。5つの派閥の中で「勇敢」が「博学」に乗っ取られ世界も博学のものとなっている。散り散りとなった勇敢の仲間を集めるためにトリスとフォーが動きだす。前作の流れを知らないと、派閥の意味や無所属、そして異端者の意味もわからないだろう。トリスは元は「無欲」に所属していたのだが勇敢に変更した。
ただ、本当のトリスの派閥は異端者というどこにも所属できない特別な派閥だった。映像的なインパクトがすさまじい。ストーリーはありきたりなのだが、映像のインパクトで物語を成立させている。特にラストのバーチャルの世界でトリスが試験を受ける場面では、バーチャルだとわかっていても大迫力となっている。
■ストーリー
全人類を性格で振り分け、【勇敢】【博学】【平和】【高潔】【無欲】という5つの派閥で管理する世界。適性検査により《異端者(ダイバージェント)》であると判明したトリスは、どの派閥にも管理できない危険分子として扱われ、世界を支配しようと企む【博学】の指導者ジェニーンに命を狙われる。トリスは恋人のフォーと兄のケイレブ、【勇敢】のピーターらと共にジョアン率いる【平和】の村へ逃れる。しかしジェニーンの追手が迫り、村を追われて派閥から孤立したトリスとフォーは、反乱を目指す〈無派閥〉と合流する。
彼らを率いるリーダーは幼少の頃死んだと思っていたフォーの母親イブリンだった。一方ジェニーンは世界の鍵を握る「箱」の封印を解くために、その能力を持つ《異端者》を次々に捕えていた。「箱」の中にはどんな秘密が隠されているのか?トリスはジェニーンを倒し、世界を支配する体制を変えることができるのだろうか?
■感想
博学の支配から逃げ出したトリスとフォー。序盤はここに博学でありながらトリスの兄でもあるケイレブが加わり、放浪の旅を続ける。「平和」の派閥にかくまってもらったり、「高潔」で真実を告白しかくまってもらったり。
これら派閥の特徴は前作でしか説明されていないので、前作を見ていないと派閥の関係性がわからないだろう。博学がいつの間にか勇敢を取り込んで武力でトリスたちを追い詰めている。博学の目的は謎の箱を攻略することにある。これが様々な派閥の能力がないとクリアできないというしろものだ。
主役であるトリスは自分が異端者だとは理解しているが、周りは無欲から勇敢に組織を変更した女だという認識しかない。無所属の人々と連携して博学と対決しようとするのだが…。博学の圧倒的な軍事力の前に無派閥が加わっても太刀打ちできない。
この世の人間をすべて5つの派閥に分けるというのは、なんだか強引な気がするのだが…。博学は異端者を集めて箱を攻略するためのゲームに参加する。このバーチャルのゲームが映像的なインパクトのある流れとなっている。
実はトリスは生まれながらの異端者だった。純粋な異端者としてトリスは博学にとらえられゲームに参加することになる。このゲームの映像的なインパクトがすさまじい。ゲーム中にフォーが助けにやってきたかと思いきや、それすらもゲームの一部だった。
少しの選択を誤るとバーチャルとはいえ、現実のトリスも死んでしまう。ゲームをクリアした際に、すべての秘密が明らかとなる。今まで5つの派閥以外は邪道とされていたのが、実は異端者こそ救世主だったという流れとなる。
ストーリーはありきたりだが、映像のインパクトはある。