2025.4.19 痛々しいことこの上ない【Broken Rage】

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評価:2
■ヒトコト感想
北野映画の最新作かと思い期待して見たのだが…。過去の「アウトレイジ」シリーズのような流れでありながら、なぜかクオリティがとてつもなく低い。そして、さらりと終わったかと思うと、同じ流れでコメディバージョンが流れてくる。それも一昔前というか、使い古された寒い笑いがひたすら続いていく。シリアスバージョンですら、なんだかテンポも悪く内容もしょぼいと感じてしまった。
北野映画として期待していただけにこの落差は大きい。出演した俳優は豪華ではあるが、あまりの出来の悪さに俳優たちの無駄遣いのように感じられた。たけしがどこまで関わっての作品なのだろうか。完成品を見て、誰もやり直しを提案しなかったのだろうか。。。
■ストーリー
"ねずみ"と呼ばれる、一見冴えないが実は殺し屋の男が警察に捕まってしまう。釈放の代償として覆面捜査官となり、麻薬組織に潜入し、親玉との"偽の"直接取引を仕向けるが、予期せぬ展開が…。北野武監督が贈る、前半はシリアスなヤクザアクションとして、後半は同じ物語をセルフパロディのコメディとして描く二部構成。ねずみの運命やいかに。
■感想
雰囲気は明らかにアウトレイジシリーズの流れだ。殺し屋やヤクザが登場し、激しい殺し合いを続ける。当然警察も登場してくる。たけしが殺し屋を演じるのだが…。いつものビート武でしかない。殺し屋としての動作についても、おじいちゃんでしかない。
よろよろと足元がおぼつかない感じで銃をぶっぱなす。殺し屋のねずみは都合よく殺し屋としてのミッションを実行する。そして、警察につかまりスパイを依頼されるのだが…。典型的なヤクザの親分と幹部に都合よく気に入られてしまう。
ストーリーはボロボロであり、楽しめるものではない。そのまま、シリアスバージョンはあっさりと終わってしまう。そのあとに続くコメディバージョンは…。痛々しいことこの上ない。たけしが喜びながら30年前のコントのようなお笑いを続ける。
たけし自身が面白いと思ってやっているのか、周りはそれに合わせるしかないのだろう。たけしの動きにも当然ながらキレはなく、おじいちゃんの動きで痛々しいお笑いを続けている。見ていると共感性羞恥で恥ずかしくなってくる。
合間にSNSのコメントのようなものが登場してくる。時間調整なんだろうか。SNSのコメントを作中に流すというのが新しいと思っているのだろうか。すべてが悪い方向にいっている。この作品が完成したとして、アマゾンプライム側もよくこの作品をプッシュする気になったなと驚いた。
強烈なインパクトはないのだが、この流れというのはあまりにすさまじすぎる。無理やりすでに才能が枯渇した人物に過去の栄光とネームバリューだけで起用すると痛い目を見る典型的なパターンだ。
久しぶりに見た駄作だ。
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