28日後... 特別編/ダニー・ボイル(監督),キリアン・マーフィ,ナオミ・ハリス
評価:3
■ヒトコト感想
大昔に見た記憶があるが、最近「28年後」が上映されているので見てみた。続編の「28週後」のイメージはあるのだが、本作の内容はすっかり忘れていた。ゾンビというよりは新種の感染病が蔓延する。強烈なのは生き残りがほぼいなくなっている世界の描写だ。新種のウィルスに感染すると狂暴化するのだが、そのまま餓死するしかない。
血の一滴でもついてしまうと瞬く間に感染する。あっという間に人間が死滅していく。廃墟と化したマンチェスターの町だとか…。一部の軍隊の生き残りが立てこもって生活していたり。。。この世界の人類は滅亡してしまったのか?と思わずにはいられない流れだ。こうなると、何を希望に生きればよいのだろうか…。
■ストーリー
たった1滴の血液で感染し、人間の精神を数秒で破壊する新種のウィルスが発生した。感染者の血管は純粋な激しい怒りで溢れ、人間の声を聞いただけで相手を殺そうと襲いかかる……。28日後、ジムは病院の集中治療室で昏睡状態から目覚める。世界から何もかも消滅してしまったような静寂の中、ジムは生き残った4人の非感染者たちと共に1台のタクシーで旅立つ。未来を救えるわずかな可能性を信じて。しかし、死のウィルスより恐ろしい存在に彼らはまだ気づいていなかった……。
■感想
たった一滴の血から新種のウィルスが蔓延し世界は崩壊する。主人公のジムは偶然生き残り、他に生き残っている人がいないか探し回る。まず町が崩壊していることに衝撃を受けた。新種のウィルスに侵された人間はゾンビのように正常な人間に襲い掛かる。
ゾンビは動きがゆっくりしているが、新種のウィルスに感染した人間はものすごいスピードで走って襲ってくる。ただ、その生態は謎で、人間を食べるわけではないので放置しておけばいずれ餓死して動かなくなるはずだ。
ジムと黒人の女と生き残った父娘の4人でラジオ放送で流れた場所に向かう。この場面が小さな車に4人を乗せた、ちょっとしたロードムービー的な流れとなっている。途中でウィルス感染者の群れに襲われかかったり、無人のスーパーを見つけて大量の食糧を手に入れてテンションが上がったり。
緑あふれる草原で手に入れた食料を食べたりと、そこだけを切り取ると平和な日常でピクニックをしているように見えた。そこから、軍隊が守る場所に到着したのだが…。
生存者が少ない状態で、生き残った者たち同士ではどうなるのか。武器をもつ者が強く、女性は貴重になる。このドタバタが本作のピークなのだろう。生き残った者たちは、自分たちのほかに人類はいないと思われたのだが…。
人は希望がないと生きる意味がないと考えてしまう。ウィルスのワクチンができるかもしれない。他に大勢の人が逃げ込んでいる巨大なシェルターがあるかもしれない。そんな思いが人への希望となるのだろう。ラストは希望のもてる展開だ。
この後、「28週後」「28年後」に続くのだろう。