2008.1.20 圧倒的スピード 【28週後】
評価:3
■ヒトコト感想
28日後の次は28週後か。前作では全力疾走する感染者が印象に残ったが、本作もその恐怖を継承している。ひとたびウィルスに感染すると、全力疾走で向かってくる。途中にガラスの壁があろうとお構いなしに激突し顔から血を流しても進むのを止めない。圧倒的スピード感で迫り来る恐怖はものすごいインパクトだが、それは最初だけかもしれない。崩壊した都市を復旧するため軍隊が乗り込み、都市を制圧する。軍隊対ウィルスという対決の図式はあっさりと崩れ去る。いくら軍隊でもウィルスにはかなわないのだろう。後半からは圧倒的な感染者から逃げ惑うしかない人々の悲壮感ばかりが目立った。
■ストーリー
人間を凶暴化させる“RAGEウイルス”の猛威が収まり、復興計画が始まったイギリス。スペイン旅行中でウイルスの難を逃れたタミー(イモジェン・プーツ)とアンディ(マッキントッシュ・マグルトン)の姉弟は、父親のドン(ロバート・カーライル)と再会を果たす。しかし、感染を逃れたドンには子どもたちに言えない秘密があった。
■感想
ウィルスに感染すると凶暴化し人間を襲う。ひとたび感染者がでると、都市ひとつはあっという間に感染者であふれてしまう。その原因は感染者の圧倒的な暴走にあるのだろう。前作から引き続き、感染者の全力疾走にはインパクトがある。普通に走るのではなく、運動会の徒競走のように全力だ。ゾンビ的なものはヒタヒタと押し寄せるイメージがあるだけに、腕をフリ、モモを高く上げ全力で走る姿はこっけいであるが、恐ろしい。追われる立場を考えると、とても平常心ではいられない。
ウィルスによって崩壊した都市を復旧するため軍隊が送り込まれるが、一人の感染者をきっかけに爆発的にウィルスが広がってしまう。いくら軍隊といえども大量に迫りくる感染者に対しては
どうすることもできないのだろう。観衆からすると、ウィルスを圧倒的な物量で制圧する軍隊という絵を見てみたい気もしたが、ウィルスの強大さに抗うことはできなかったようだ。
基本は感染者から逃げ惑う逃走ムービーなのだが、そこにはウィルスの秘密に迫るような人物が登場する。おぼろげながらウィルスの秘密がわかりかけたところで、物語は終わる。そして、いったんは隔離されたはずのウィルスも、最後の終わり方では、また別の都市へと感染しそうな流れとなっている。
ぶれ気味なカメラワークで、事態の混乱を演出しているようだが、それがどうも見ている者の集中力を削ぐような気がした。画面全体が暗いというのも影響しているのかもしれない。おそらく本作がどの程度ヒットするかによって、次回作が作られるかどうかが決まるのだろう。もしかしたら次作は28ヶ月後となるのだろうか。
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