ザ・ファブル 殺さない殺し屋


 2022.10.15     崩れる工事用足場を縦横無尽に駆け回る【ザ・ファブル 殺さない殺し屋】

                     
ザ・ファブル 殺さない殺し屋 [ 岡田准一 ]
評価:3.5

■ヒトコト感想
前作から引き続き、激しいアクションがすばらしい作品だ。キャラ紹介は前作ですんでいるので、今回はアクションメインとなっている。極悪非道なウツボという男と殺し屋の鈴木。対するのはファブルと妹という設定のヨウコ。前作ほど大人数ではないが、濃いキャラクターたちが暴れまわる。特に鈴木とヨウコの対決やファブルの圧倒的な強さというのは強烈なインパクトがある。

ラストの団地での攻防はかなり見どころ満載だ。団地に作られた工事用の足場を縦横無尽に動き回るファブル。ウツボがへどがでるほど嫌な男であるだけに、ファブルの活躍は爽快だ。殺し屋の鈴木が思ったほど強くなく、あっさりとヨウコに負けてしまったのが少し残念かもしれない。

■ストーリー
どんな相手も6秒以内に仕留める―伝説の殺し屋ファブル(岡田准一)。ある日ボス(佐藤浩市)から「一年間、誰も殺すな。 一般人として“普通"に生きろ」と命じられ、佐藤アキラという偽名で、相棒・ヨウコ(木村文乃)と共に一般人のフリを して暮らし始める。猫舌で変わり者のアキラは、今日もバイト先の社長(佐藤二朗)と同僚のミサキ(山本美月)と 関わりながら<プロの普通>を極めるため奮闘中。

一方この街では、表向きは子供を守るNPO代表だが、裏では緻密な計画で若者を殺す最狂の男・宇津帆が(堤真一)暗躍。 凄腕の殺し屋・鈴木(安藤政信)と共に、かつて弟を殺した因縁の敵・ファブルへの復讐に燃えていた。 同じ頃アキラは、4年前のある事件で自分が救えなかった車椅子の少女・ヒナコ(平手友梨奈)と偶然再会。 宇津帆の元で暮らす彼女を救うため、因縁のバトルが始まろうとしていた―!

■感想
前作の方が多くのキャラが登場したので激しさはあるのだが、アクションシーンとしては本作がずば抜けている。鈴木という強者風の殺し屋が登場するが、ヨウコにあっさりとやられてしまう。このあたり、それなりにインパクトはあるのだが、鈴木がもう少し強ければファブルとの対決は楽しめたのかもしれない。

ウツボと鈴木のコンビでファブルを倒そうとする。大量の兵隊を用意しファブルを追い詰める。強烈なのは団地の足場が大きく崩れる場面だ。崩れ落ちる足場を移動しながら小さな女の子を助ける場面は強烈だ。

ファブルの強さを鈴木は認めているような感じがある。さらには、ウツボのくず具合もわかっているようだ。この辺のストーリーは原作マンガを読んでいたのでなんとなく理解はできていた。ヒナコと佐藤の関係やウツボたちのくずビジネス、そしてターゲットをあっさり殺そうとするウツボの容赦ない具合がすさまじい。

前作ほどファブルの無垢な感じはでていない。世間知らずで一般常識がないという流れであったファブルだが、それが本作ではそこまで表現されていない。

シリーズとして続くかは微妙だ。ただ、ファブルというキャラは確立されており、すばらしいアクションというのは見ていて楽しくなる。キャラ的に決して相手を殺さないという縛りがあるので、それも良いのかもしれない。

大人数に囲まれて周りから銃撃されたとしても、素早く動いて逃げ切ってしまう。アパートの扉を開けると手りゅう弾の罠があると知りながら、ゆっくりとアパートから飛び降りる場面は強烈だ。どこまでがスタントマンなのかわからないが、このアクションはすさまじい。

シリーズとしてはまだまだ続いてほしい。



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