スターゲイト コンティニュアム ザ・ムービー/リチャード・ディーン・アンダーソン,マイケル・シャンクス,マーティン・ウッド(監督)
評価:2.5
■ヒトコト感想
昔の「スターゲイト」は見た。続編というかゲイトの要素を扱っているだけなのかもしれない。異世界とつながるゲイト。オリジナル版は異世界がまるで古代エジプトのような感じだった。本作もその要素を引き継いでいるようで、ゲイトを通過してやってくる宇宙の侵略者はどこか古代エジプト風な風貌をしている。
ただ、本作で決定的に違うのは、ゲイトをくぐると別次元の世界に行ってしまうという部分だ。地球を防衛するメンバーは同じでも別の次元では全く別の役割が与えられている。特に強烈なのは、ボス的扱いであり宇宙の侵略者であるバールの妃として地球防衛のメンバーがいるという部分だ。いわば、正義の味方が別次元にいくとラスボスを暗殺する悪女に変化している。
■ストーリー
地球を防衛する特殊部隊SG-1は、宇宙侵略者ゴアウルドの支配階級で最後の生き残りであるバールの処刑に立ち会っていた。だが、処刑の最中にメンバーのティルクとヴァーラがその場から消えてしまった。残りのメンバーのカーター、ダニエル、ミッチェルは、バールが歴史を変えたことに気付くが、そのままパラレルワールドに入り込んでしまう。バールの野望を阻止するために、カーターたちは失われた異星間移動装置スターゲイトを見つけ、時間の流れを元に戻そうと決死の戦いを開始する。
■感想
宇宙の侵略者であるバールを処刑するために集まった地球防衛のメンバーたち。その場で、バールは落ち着いているのだが…。突然メンバーたちが消え始める。ゲイトの不具合で別次元に飛ばされたメンバーたち。
カーター、ダニエル、ミッチェルが本作の主人公なのだが、別次元では宇宙飛行士だったりただの漁師だったりと様々な職歴の人物となっている。特にミッチェルは宇宙飛行士として有名であり、宇宙で事故にあい死んでいた。そこに地球防衛の兵士としてミッチェルがやってきたので、その場は混乱してしまう。
次元の違いにより地球の技術は退化しており、バールが地球を侵略しにやってくることに対して防ぐことができない。別次元から来たカーターたちだけがバールから地球を守る手段があるのだが…。一番の驚きはバールが地球を侵略する際に、隣にいる妃の座にはヴァーラがいたことだ。
直前までは地球防衛のメンバーとして、バールの処刑を見守っていたのが、いつの間にか妃になっていた部分だ。別次元とはいえ、バールは前の次元の記憶が残っているはずなのだが…。このあたりはかなり違和感を覚えた。
全体的にチープな印象がある。オリジナルなスターゲイトが発表された当時であれば最新技術かもしれないが、本作は他のSFと比べるとかなりチープに感じてしまう。ゲイトをくぐるとそこは異世界になる。今回は別次元ということで、自分と同じ人物が全く別の仕事についているというのは強烈だ。
さらには、元の次元の記憶を維持したまま、別の次元に移動することもある。そして、究極なのは別次元の自分と顔を会わせてしまう。パラレルワールドの法則を無視している。
オリジナルのわくわく感はない。