新解釈 三国志


 2022.6.1      三国志を完全なコメディ化した作品【新解釈 三国志】

                     
映画『新解釈・三國志』 [ 大泉洋 ]
評価:2.5

■ヒトコト感想
三国志はよく知っている。映画は各種見ている。横山光輝のマンガも読んだことがある。本作は三国志を新解釈で描いているのだが…。基本はコメディ路線だ。劉備の桃園の誓いから赤壁の戦いまでが描かれている。もしかしたら、本作の人気があれば続編として赤壁の戦い以降も描かれたのかもしれない。同じ赤壁の戦いを描いたとしても「レッドクリフ」とはまったく別物だ。

諸葛亮孔明は奥さんが頭が切れていただけで、すべて奥さんのアイデアを実現していただけ、という面白ストーリーとなっている。すべてにおいて三国志を茶化している雰囲気が強い。ただ、基本ストーリーは三国志に忠実なので、三国志を知っている人は違和感なく入り込めるだろう。

■ストーリー
今から1800年前。中華統一を巡り三国【魏・蜀・呉】が群雄割拠していた時代。民の平穏を願い、のちに英雄と呼ばれる一人の男・劉備が立ち上がった。激動の乱世を経て、物語はやがて[魏軍80万]VS[蜀・呉 連合軍3万]という圧倒的兵力差が激突する「赤壁の戦い」に突入していく

■感想
三国志をお笑い要素満点で描いている。劉備がそもそもやる気がない状態で張飛や関羽と出会う。そこで義兄弟の契りを結ぶ。出演している俳優たちは豪華だが、すべてがコメディとして活用されている。序盤では山田孝之が少しだけ出演している。

序盤の山場としては呂布との闘いがあり、そこで貂蝉が登場するのだが…。貂蝉をナオミが演じているのだが、強烈なインパクトがある。ストーリーは基本の三国志に忠実ではあるが、すべてを茶化しているのが印象的だ。

基本的には三国志のストーリーを知らないと楽しめないだろう。劉備が孔明の元を3回訪れる「三顧の礼」があるのだが、それを知らないと、作中の孔明があっさりと劉備を受け入れる場面で笑えてこない。三国志の有名なシーンを理解している前提の作品なのだろう。

ただ、ストーリーを理解している三国志ファンが見ると、すべてを茶化しているのであまり良い気分ではないのかもしれない。赤壁の戦いは三国志の中でもメインのエピソードではあるが、斬新な手法で茶化している。

赤壁の戦いで曹操軍の船団が火刑にやられてしまう。このきっかけが牛の油というのはぶっ飛びすぎている。全般的にキャラクターを茶化すのは俳優たちの演技で面白くしているのはわかる。エピソードとして笑わせる力は弱いように感じた。

キャラの個性で笑わせているような感じだ。三国志の映画として異色なのは間違いない。続編を見たいかというと、そうでもない。ただ、三国志を良く知る者としては、三国志のその他のキャラを誰が演じるかは気になるところだ。

三国志ファンにおすすめできるかは微妙だ。



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