土竜の唄 香港狂騒曲


 2022.3.4      お笑いと戦いの要素がパワーアップ【土竜の唄 香港狂騒曲】

                     
土竜の唄 香港狂騒曲 [ 生田斗真 ]
評価:3

■ヒトコト感想
前作から引き続き、玲二が潜入捜査官として奮闘する。今回は新たに正義感溢れるエリート警官・兜が登場してくる。チャイニーズマフィアや轟の娘のボディーガードを行う玲二。相変わらずのぶっ飛び具合で、冒頭から素っ裸でヘリに吊り下げられた状態となる。半分コメディのヤクザ物語であるため、パピヨンがサイボーグ化しており、さらに強烈な強さとなっている。

チャイニーズマフィアとの対決がメインだが、そのマフィアを裏で操っている存在がラスボスだ。組長である轟を逮捕するという潜入捜査の当初の目的はもはやどうでもよくなっている。前作ほど玲二の都合の良い流れとはならず、どちらかというとドタバタの格闘ものという感じだ。

■ストーリー
交番勤務のダメ巡査、菊川玲二はある日突然クビになり超キケンな犯罪組織への潜入捜査官すなわち“モグラ"としてターゲットを挙げるべく暴力団・数寄矢会に潜り込んだ。何度も死にかけながらも合間にちゃっかり童貞を卒業、ケーサツである身分もなんとかバレずに生き抜いた玲二。最終ターゲットの数寄矢会会長・轟周宝は挙げられなかったものの、“クレイジーパピヨン"こと日浦匡也に気に入られ、兄弟の契りを交わしてしまった玲二は極道の世界にさらに深く潜っていくハメに!それから……

警視庁組織犯罪対策部のエースとして正義感溢れるエリート警官・兜真矢が就任。 警察官とヤクザの癒着の撲滅を目指す兜にとって数寄矢会とつながる玲二は許せない存在だった。その頃、玲二に轟周宝からビックミッションが!それは、極悪非道のチャイニーズマフィア・仙骨竜を叩きのめすこと。 そして轟周宝とその娘にして奇跡の処女・轟迦蓮のボディーガートになることだった!まさかの任務を与えられた玲二に、警察の中から海の外から、かつてない危機が次々と襲いかかる! そしてその裏では、日本中をも巻き込むような、巨大な陰謀が動き始めていた。

■感想
玲二はパピヨンと共に大阪で力をつけ、東京へ戻ってくる。そこで轟に気に入られ、ボディーガードとなる。ただ、実体としてはパピヨンが轟を狙わないための人質の役割となっている。ここで玲二は轟の娘のボディーガードをすることになる。

轟の娘とゴタゴタがありいつの間にか仲良くなり、恋人との間で板挟みとなったりする。チャイニーズマフィアに娘がさらわれてからが本作のメインなのだろう。元ヤクザで組を破門された男が裏で糸を引いているのかと思いきや…。

玲二が暴れまわる。チャイニーズマフィアの女殺し屋との対決はコメディ要素満点だ。根性だけで上りつめたわけでもなく、玲二はそれなりに戦いにも勝っている。ただ、戦いで言えば圧倒的にパピヨンだろう。体がサイボーグ化されているので、大人数相手であっても、鋼鉄の足で蹴りまくり倒しまくっている。

破門された男もいつの間にか拳をサイボーグ化している。轟の娘が人身売買組織に売られようとしている時に玲二が娘を助ける。定番的流れではあるのだが…。

チャイニーズマフィアを裏で操っていた人物は強烈だ。潜入捜査官である玲二を執拗に狙う。誰も知らないはずの玲二の正体をあっさりと暴いてしまう男。轟を逮捕するという目的はもはやなくなっている。轟の娘を助け、その後はラスボスとの対決が待っている。

舞台が香港で、よりむちゃくちゃな雰囲気はパワーアップしている。玲二を送り込んだ麻薬捜査班の面々がさらに良い味をだしている。全般的にコメディの要素が強いのだが、前作ほどヤクザ社会での登りつめる感がないのが残念だ。

シリーズとしては戦いの要素が強くなっている。



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