2023.6.2 人気作家がラジオ番組をもつ 【湊かなえのことば結び】
湊かなえのことば結び [ 湊かなえ ]
評価:3
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■ヒトコト感想
湊かなえがラジオ番組をもっていたことは知らなかった。2年近くも番組は続いており、その番組の内容を文字おこししたのが本作だ。ラジオパーソナリティーは普通ではできないことだろう。実際のラジオの放送がどのようまものであったのかはわからないが、番組が続いていたことを考えると好評を得ていたということだ。
コロナ渦が直撃した時期なので、過去の海外でのイベントのエピソードや小説のテーマを宿題としてリスナーから作品を募るなど、作家らしいコーナーもある。プライベートの話もあり、自分とは世代が近いが、すでに子供が成人しているなど、小説作品ではわからない部分が知れるのは良いのかもしれない。もし、今もやっていたら聴いてみたいと思った。
■ストーリー
「こんばんは。小説家の湊かなえです」湊さんがラジオパーソナリティーを務めたFM大阪(2020年6月3日~2022年3月30日)の人気番組から生まれました。明日への元気がわいてくる楽しく優しいことばたち。家族、友人、猫、淡路の美味しい食、旅の思い出――など湊さんの愛するものやリスナーとの温かな交流、小説講座、おすすめの本など、著者の魅力が満載の贅沢な一冊。
■感想
小説家がラジオパーソナリティーをやるということは、どの程度普通のことなのか。「告白」で有名な湊かなえが、ラジオパーソナリティーとしてリスナーと交流する。作者のおすすめのミステリー作品が紹介されているのだが、それなりにインパクトがある。
ミステリーの有名作品であり、作者の紹介はかなり作品を読んでみたくなる紹介の仕方だ。逢坂冬馬の「同士少女よ、敵を撃て」は非常に読んでみたい作品なので、間違いなく今後読むことだろう。
海外での賞の授賞式や本のイベントなどにも多数参加しているようだ。コロナ渦の前のイベントに参加し、そこでの経験を語る。海外で小説の賞を受賞するために、英語でスピーチをするなんてのは相当英語に自信がないとできないことだろう。
本のイベントに参加し、自分の作品を読んだ読者と会話をするなど、それなりにインパクトがあるのは間違いない。ラジオとなると時事的な話が多くなるのかと思いきや、そうではない。コロナでの苦悩はそこまで語られていないように感じた。
様々なテーマを決め、それについてリスナーが小説を番組に送る。送られてきた小説について、パーソナリティである湊かなえが感想を言う。現役の売れっ子作家に自分の作品が読んでもらえるというのはまた違った感覚なのだろう。
驚いたのは作者が淡路島に住んでいるということだ。淡路島で就職し、そこで結婚し淡路島に住み着く。昨今、テレワーク全盛の時期であれば問題ないのだが…。作家という職業がらか淡路島でもまったく問題ないのだろう。
湊かなえがラジオ番組をやっていたというのに驚いた。
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