劇場版 名探偵コナン ハロウィンの花嫁


 2022.9.13     コナン周辺の人間関係がわかってないと辛い【劇場版 名探偵コナン ハロウィンの花嫁】

                     
劇場版『名探偵コナン ハロウィンの花嫁(はなよめ)』 [ 菅野祐悟 ]
評価:3

■ヒトコト感想
ロシアの爆弾犯プラーミヤと過去の松田刑事や安室などが絡んでくる。コナンを初見の人には人間関係がわからないと辛いのだろう。佐藤刑事や高木刑事の関係や、過去に殉職した松田刑事など、コナンを見ている人であれば問題なく入り込めるのだが、そうでない人には辛いだろう。松田や安室と警察学校で同期だった者たちが爆弾事件に深く関わってくる。安室が何者かに首輪爆弾をつけられてしまう。爆弾犯が何かしら警察学校の同期たちと繋がりがあるのかと思いきや…。

ミステリーとしては特別な要素はなく、わりと普通な物語となっている。爆弾犯の正体についても微妙で、ラストの爆弾についても大掛かりではあるが、特別なインパクトはない。コナンの映画としてのダイナミックさはすくない。

■ストーリー
佐藤美和子刑事と高木渉刑事の結婚式の最中に大勢の暴漢が現れた! 佐藤を守ろうとした高木の身に危機が……。事態は収束、高木は無事だったが、佐藤には死神の影が高木に重なって見えていた。それは、三年前の爆破事件で松田陣平刑事が殉職した際に見えたものと同じものだった。同じころ、その事件の犯人が脱獄。安室透が追いつめたが、何者かに首輪爆弾をつけられてしまう。首輪爆弾解除のために安室が潜伏するシェルターを訪れたコナンは、松田をはじめ警察学校の同期たちが三年前に爆弾犯「プラーミヤ」と遭遇した話を聞き、捜査をはじめるが……。

■感想
佐藤刑事と高木刑事の結婚式に暴漢が現れる。まず、佐藤刑事と高木刑事の関係性をわかっていないと楽しめないだろう。安室が公安として動き出し、爆弾犯との対決する。ここで安室が首に爆弾を取り付けられてしまう。なぜ爆弾犯が安室の首に爆弾を取り付けたのかの理由は最後まで説明されない。

違和感が強いのは、爆弾犯の最終目的があまりにあいまいだからだ。爆弾犯であるプラーミヤを追いかける安室やロシアの組織は理由がはっきりしているが、プラーミヤは何をしたいのか…。

過去に爆破事件で殉職した松田刑事がカギを握ることになる。この松田刑事の存在を認識していないと微妙かもしれない。高木刑事が松田刑事に似ているということ。そして、佐藤刑事が松田刑事と同僚だったことが物語に意味を成す。

あとは、安室や松田が警察学校の同期であり、他にも複数の同期がいる。その中で、登場してきていないひとりが、プラーミヤとなんらかの関係があるのでは?と深読みしてしまったが、結局この同期の繋がりというのは、ただの助け合いという意味以上はなかった。

プラーミヤの正体はある程度想定できてしまう。公安以外にもプラーミアを追いかけ続けるロシアの組織があり、その組織とコナンが協力しプラーミヤを追い詰める。「緋色の弾丸」に比べると劇場版としてはダイナミックさが足りないような気がした。

普通に連続アニメとして放送されても良いような作品かもしれない。プラーミヤの正体が判明してから、渋谷で大規模な爆破の仕掛けをどのようにして防ぐのか。なんとなくだが割とシンプルな仕掛けなので、ハラハラドキドキ感はない。

映画版としては期待値が大きすぎたのかもしれない。



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