クリード 過去の逆襲


 2023.11.17    デイミアンの強さは正当なものだ【クリード 過去の逆襲】

                     
クリード 過去の逆襲
評価:3

■ヒトコト感想
ロッキーから続くシリーズという扱いなのだろう。最初の「クリード チャンプを継ぐ男」でロッキーとの関係性が描かれていたが、本作の段階ではほぼロッキー要素はない。クリードはキャリアの終盤を迎え、家族のために引退をする。チャンピオンとして防衛を続け、セレブな生活をしていたクリード。そこに幼馴染のデイミアンが出所してくる。

クリードとデイミアンの関係は冒頭に描かれている。昔の仲間が出所しセレブなクリードに連絡をしてくるとなると…。デイミアンがまだボクシングに情熱を注いでいることが意外だった。デイミアンがチャンピオンに挑戦し勝利する。作中ではこの流れが、デイミアンが暴力的な手を使って勝利した、という流れなのだが、明らかにデイミアンが強くて勝利したようにしか見えなかった。

■ストーリー
ボクシング界を制覇して以来、アドニス・クリード(マイケル・B・ジョーダン)はキャリアでも家庭でも充実した日々を送っていた。そんな中、幼なじみのデイミアン(ジョナサン・メジャース)が、長期間の服役を終えて刑務所から出てくる。かつてボクシングの神童だったデイミアンは、リングで自分の強さを証明したいと意気込んでいた。実は、アドニスとデイミアンには、過去に知られざる因縁があった。アドニスは、今や復讐を誓う敵となったデイミアン――失うものは何もない最強の戦士との戦いに、自らの未来を賭けることになる。

■感想
冒頭、クリードは手ごわい挑戦者を退け優秀の美を飾っている。名チャンピオンが引退する。引退後の生活はセレブ感にあふれている。気が向いたらジムに顔を出し、後輩を育てながら家族と共に過ごす。クリードの家はまさに成功者のイメージそのままの家だ。

そんなクリードの元に幼馴染のデイミアンが出所してくる。幼少期はデイミアンが年上でボクシングも強かった。ちょっとしたきっかけでデイミアンが逮捕されたのが運命の別れ道だ。おじさんとなったデイミアンがボクシングに挑戦するというのは熱い。

クリードがおじさんになったデイミアンを応援する流れになるかと思いきや…。デイミアンはクリードのジムのチャンピオンに試合で勝ってしまう。ここでの描写でデイミアンが汚い手を使って勝ったような描かれ方をしているが、単純にパワーがすさまじく実力で勝ったようにしか見えなかった。

クリードは復帰し新チャンピオンになったデイミアンに挑戦するという流れなのだが…。デイミアンが調子にのっているのはわかる。ただ、強いのは事実なので、デイミアンが不当に勝ったような流れは納得できなかった。

ラストはクリードとデイミアンの対決となる。ブランクがあるクリードが試合のためにトレーニングをするシーンが、まさにロッキーのあの象徴的な音楽と共に描かれている。試合のシーンは技術の進歩か、かなり臨場感のある展開となっている。

デイミアンはおじさんでありながら、いきなりデビューしチャンピオンになっている。その才能は実はクリードよりもあるのでは?と思ってしまった。クリードが幼馴染と対決するのが本作の悲しみを含んだ物語ということなのだろう。

クリードの強さはそこまで感じない。



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