劇場版 「奥様は、取り扱い注意」


 2022.8.8     Mr&Mrsスミス的な展開だ【劇場版 「奥様は、取り扱い注意」】

                     
劇場版「奥様は、取り扱い注意」 [ 綾瀬はるか ]
評価:3

■ヒトコト感想
連続ドラマは見ていない。ただ、なんとなく設定はわかっていたので十分楽しめた。凄腕工作員である菜美が記憶を失ってしまう。夫の勇輝は菜美を監視するため、教師のふりをして菜美と生活する。本作のポイントは菜美がいつ記憶を取り戻すかにかかっている。エネルギー問題の政治的なゴタゴタに巻き込まれる勇輝。そこに菜美も巻き込まれ、チンピラに襲われたりもする。

いくら記憶を失っているとはいえ、元凄腕工作員の技が身についているため、あっさりとチンピラを返り討ちにしてしまう。本来の連続ドラマはもっとコメディチックな物語だったのだろう。シリアスな展開が続き、菜美が記憶を取り戻し勇輝は菜美を銃で撃たなければならない状況となる。。。「Mr&Mrsスミス」的な雰囲気だと感じた。

■ストーリー
元特殊工作員だった過去を持つ専業主婦・伊佐山菜美(綾瀬はるか)と、実は現役の公安警察であり菜美を監視する優しい夫・伊佐山勇輝(西島秀俊)の二人は、桜井久実と裕司に名前を変えて、小さな地方都市・珠海市で新しい生活を始めていた。実は半年前、ある出来事がきっかけで菜美は記憶喪失になっていたのだった―。「過去なんて捨てて、あなたとの今を大事にして生きていく」二人が新生活を送る珠海市は、新エネルギー源「メタンハイドレート」の発掘に活気づいていたが、美しい海を守ろうとする開発反対派と、市長をはじめとする推進派の争いが日に日に激化。

実は新エネルギー源開発の裏で、ロシアと結託した国家レベルの陰謀が潜んでいることを突き止めた公安。「公安の協力者にならなければあの女を殺せ」信じるか、疑うか。逃がすか、拘束するか―― 。葛藤する裕司(勇輝)。菜美の記憶の回復は、愛し合う二人の別れ(死)を意味する。そんな中、過去の因縁と国家に追われ、久実(菜美)は大きな事件へと巻き込まれてゆく―。

■感想
連続ドラマを見ていればより楽しめるのだろうが、見ていなくても問題はない。菜美と勇輝はそれぞれ凄腕の工作員で、本来ならお互いがお互いの素性をわかっていたはずだった。それが、菜美が記憶喪失になったことで菜美は勇輝がただの教師と思い込んだまま生活することになる。

勇輝からすると平和な日常ということになるのだが、菜美を常に監視する必要がある。地方都市のメタンハイドレートの利権争いに巻き込まれる形となった勇輝たちなのだが、そこで菜美も巻き込まれてしまう。

記憶をなくした菜美と勇輝の生活はどこにでもある新婚夫婦の雰囲気となっている。毎日、勇輝が帰宅するのを待ち、夕食を作り一緒に食べる。ロシアまでもが入り込み、国家レベルでの謀略がうごめくことになる。菜美が記憶をなくしているとしても、それでも菜美は伝説の工作員として警戒されることになる。

騒動に巻き込まれ、菜美がチンピラに襲われることになる。ここで、菜美はやられるだけかと思いきや、体にしみ込んだ戦いの記憶から自然に体が動きチンピラたちを圧倒している。

中盤で勇輝がドキュメンタリーを見る。この場面は何の意味もないように思えるのだが…。その後のラストに影響してくる。記憶を取り戻した菜美は公安である勇輝からすると敵となってしまう。勇輝は菜美を撃たなければならない。

その状況で勇輝はどうするのか。菜美との巧みなアイコンタクトで勇輝は菜美を撃つ。わかりやすい展開ではある。物語としての先が読め、ハリウッド映画で似たような展開の物語がある。連続ドラマの明るい雰囲気とはちょっと違った流れとなっている。

強烈なインパクトはないのだが、それなりに流れとしての面白さがある。



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