2022.6.18 クラシックのアナログレコードをジャケ買いする 【古くて素敵なクラシック・レコードたち】
古くて素敵なクラシック・レコードたち[ 村上春樹 ]
評価:2
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■ヒトコト感想
クラシックのレコードをこよなく愛する作者が自分のコレクションの中で特に気に入っている作品を紹介している。そもそもがクラシックについてはほとんど知識がない。有名な曲は知っているが、クラシックを聞くことはほとんどない。驚きなのは、クラシックの曲は演奏する指揮者により大きく変わるということだ。作者は同じクラシックの曲を別の指揮者が演奏した曲として複数所有している。
それぞれを聞き分けるのは当然として、コレクションというよりは楽しみのために聴いているのだろう。クラシックファンには常識なのかもしれない。自分の中ではかろうじて知っていた指揮者は小澤征爾くらいだ。クラシックの知識が多少なりともないと厳しいだろう。
■ストーリー
こよなく愛するクラシック音楽をLPレコードで楽しんでいる村上春樹さん。百曲以上の名曲を論じながら、作家の音楽観が披露される。
■感想
クラシック好きでないと厳しいだろう。作者が紹介するレコードがどれだけマニアックかわからない。ひとつのレコードだけでなく、同じ曲を別々の指揮者が演奏したレコードを、1つの曲につき4枚ほど紹介している。
モーツアルトなどの有名な作曲家の曲はなんとなくわかる。そのレコードについて、作者が指揮者により曲調が変わることが描かれている。マニアックというか古いレコードばかりなので、仮に本作を読んで、そのレコードを聴いてみたくなったとしても、探すことは不可能だろう。
今の時代、デジタル化されているので、CDやデジタルデータで曲を聴くのが一般的だろう。あえてアナログレコードを選ぶというのはマニアックな気がする。作者はジャケ買いもするらしい。魅力的でおしゃれに感じたジャケットのレコードを買い、それが思いのほかよいらしい。
作者のことなので、ジェケ買いするにしても、曲自体は知っているはずだ。ただ、指揮者や演奏家によってどのような曲調に変わるかの変化を楽しむ作品なのだろう。クラシックファンならば共感できるのだろうか。
名曲を聴きながら、レコードを楽しむのはなんだか優雅だ。本作の中で印象的なのは、指揮者や演奏者というよりも、クラシックの曲で聞いたことがあるかという部分だ。ビバルディーなどは微かに覚えていたのだが、それらがレコードとして作者が好んで聴いていたことに驚いた。
ジェケットはどれも古臭い。実際に古い作品ばかりなのでしょうがないのだが、ジャケ買いなんてのはレコードに限らず存在する。過去に自分の中でCDをジャケ買いしたことがあったので、その感覚に近いのかもしれない。
曲を知った上でのジャケ買いと、知らない曲のジャケ買いでは意味が異なるが…。
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