エクス・マキナ


 2022.12.26     大自然の中でAIを研究する【エクス・マキナ】

                     
エクス・マキナ [ アリシア・ヴィキャンデル ]
評価:3

■ヒトコト感想
検索エンジンを運営するブルーブック。恐らくグーグルをイメージしているのであろう。CEOのネイサンは天才でひとりでAIを作り上げてしまう。AIの頭脳は検索エンジンを利用している。AIのエヴァと対話する試験を行うケイレブは、施設の不自然さに気づく。。AIが高度に進化すると人間との違いがわからなくなる。ケイレブがメイドと思い込んでいた女が実はAIだった。

目の前の人間が実はロボットだと知らされ、ケイレブは混乱し自分自身もロボットではないか?と思い込んでしまう。シンプルに言うとAIの反乱物語となるのだろう。AIが進化すると結局は自分の自由のために製作者から逃げるのが定番なのだろう。先進的な施設にネイサンとケイレブだけが住んでいるのは異様な光景だ。

■ストーリー
世界シェア率No.1の検索エンジンを運営するブルーブック社でプログラマーとして働くケイレブは、巨万の富を築きながらも普段は滅多に姿を現さないCEO.ネイサンが所有する大自然の中の邸宅に、1週間滞在するチャンスを得る。人里離れたその地に到着したケイレブ。彼を待っていたのは、ネイサンが極秘に開発した美しい女性型ロボット“エヴァ"に搭載された人工知能(AI)の“チューリング・テスト"に協力するという、興味深くも不可思議な実験だった・・・。

■感想
大自然の中で研究施設があるのは、「アーカイヴ」でもそうだが、この手の先進的な研究施設の定番なのだろうか。施設の外では、人工物は一切ない大自然に囲まれている。内部にはネイサンとケイレブ、そして従者の女性のみ。AIであるエヴァは見た目から明らかにロボだとわかる。

ケイレブはプログラマーとして興味深くエヴァと会話を続けていくのだが…。エヴァがケイレブに興味をもつようになる。同じくケイレブもエヴァに惹かれていく。それはネイサンがケイレブの検索情報から趣味趣向を調べてエヴァを作ったからだ。

検索情報は人のプライバシーをすべて丸裸にする。確かに趣味や興味をもつことが全てわかるのは間違いない。スマホのカメラをハッキングし世界中から情報を集める。とんでもないことだが、もしかしたら今のグーグルなどは当たり前にやっていることかもしれない。

ネイサンとケイレブだけが施設におり、従者の女は寡黙で空気のような存在だ。常にカメラで監視されながらのテストを続けるのだが…。ケイレブがネイサンのことを怪しみ始める。ネイサンはひたすらAI作成を行っているが倫理観がない、目的のためにはなでもありな感じだ。

この手の作品の定番としてAIの反乱がある。エヴァは常にネイサンへの不満をケイレブへ告げる。施設を定期的に停電させているのは実はエヴァだった。従者がロボットでありネイサンはあらゆる人種の女のロボットを作り上げていた。エヴァの反乱はケイレブの協力があってこそなのだが…。

恐らくだが、エヴァは自分が脱出するために、ケイレブが自分に興味をもつようなそぶりをしていたのだろう。エヴァは従者をそそのかしネイサンを刺し殺して施設を脱出してしまう。

奇しくもAIを扱う作品がどちらも同じような施設と大自然の中での物語というのは、何かあるのだろうか。



おしらせ

感想は下記メールアドレスへ
(*を@に変換)
pakusaou*yahoo.co.jp