アーカイヴ


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 2022.10.13     アンドロイドも嫉妬をする【アーカイヴ】

                     

評価:3

■ヒトコト感想
山梨の山奥でひとりアンドロイドの開発に従事するジョージ。施設内はコンピュータ制御されており、その中で、ジョージは作ったアンドロイド2体と生活している。1号機は箱に足が生えたような単純な作りで会話もしない。2号機はアシモのような雰囲気でかなり高度だ。

開発中の3号機はまさに人間のような見た目と、会話を流ちょうにこなす。序盤ではそれらアンドロイドとジョージの生活の中で、2号機が3号機に嫉妬し3号機に対して、いずれ新しく高度な4号機が作られると吹き込んだりもする。高度なAIとなると自分が排除されることや、自分よりも重要視される存在がでてくることを恐れたりもする。それが、後半では、ちょっとアンドロイドの開発から壮大な夢オチへとつながっていく。

■ストーリー
ロボット工学者のジョージ・アルモアは、人里離れた日本の山奥の施設に駐在し人型のアンドロイドを開発していた。彼は会社からは成果を上げていないと不評だが、実は亡くなった妻のジュールを蘇らせるための研究を重ねていた。ジョージは”アーカイヴ”というシステムで彼女と交流を行うが、そこから違法にデータを取り出して、J1とJ2とバージョンを上げたアンドロイドを開発。そしてついにまるでジュール本物のような、J3が完成間近となる。しかし、J2が思わぬ行動をとるように。さらに外部の何者かに施設が見つかってしまい…。

■感想
映像がすばらしく、アンドロイドがすさまじくリアルだ。人間に近いリアルではなく、アンドロイド感がすさまじい。中盤までは人里離れた研究施設でジョージがひとりでアンドロイドを開発し続ける描写が続く。

上司には1号機のみ成果として見せてはいるが、より高度な2号機の存在を隠し、さらには人間に近い存在の3号機については秘密裏に開発している。2号機は小学校高学年程度の知能をもち1号機は3歳程度の知能しかない。3号機については完全に人間と同じ知能を持つようになる。AIが成長していくとどうなるのか。まさか嫉妬の感情を芽生えさせるというのは新しいかもしれない。

2号機は3号機に嫉妬し、そこから自殺にまで発展する。確かにAIが高度に発展していくと、そこから自分よりも高度なアンドロイドが存在した際には、絶望的な気持ちになるのだろう。自分の足が3号機の足にされる。2号機が最後に自分の判断で湖の中に入っていくシーンは強烈だ。

ロボットが自殺するというのもおかしなことだが、AIが発展するとありえないことではないのかもしれない。その後、ジョージの死んだ妻の記憶がシステムから削除される期限がくるという流れなのだが…。序盤とは様変わりするラストの夢オチは衝撃的だ。

中盤までのアンドロイドの嫉妬はかなり印象深い。



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