コンフィデンスマンJP プリンセス編


 2022.5.22      コンゲームではないラスト【コンフィデンスマンJP プリンセス編】

                     
コンフィデンスマンJP プリンセス編 超豪華版 [ 長澤まさみ ]
評価:3

■ヒトコト感想
劇場版第2弾。前回は、ラストに強烈などんでん返しがあったのだが…。本作はコンゲーム物としては一風変わった展開となっている。コンゲームとしては最後の最後で実はすべてを仕組んでいた、という驚きがある。本作もその流れをくんではいるのだが…。ラストのどんでん返しは早いうちに想像できた。

ダー子たちがナイフで殺し屋に殺された、というのも全ては仕組まれたものだと想像できた。大富豪の相続人をダー子たちが用意したのだが…。いずれバレるかと思いきや…。コンゲームとしてこの結末はありなのだろうか?大富豪フウ家の家族たちのキャラ立ち具合や、とてつもない権力をもっている大富豪なだけに、騙されたとわかった時の報復が恐ろしいというのはある。

■ストーリー
世界有数の大富豪フウ家の当主レイモンド・フウが亡くなった。遺産を巡り火花を散らしていたブリジット、クリストファー、アンドリューの3姉弟の前で執事トニーが発表した相続人は、誰もその存在を知らない隠し子“ミシェル・フウ"だった。ミシェル捜しが続く中、10兆円とも言われる遺産を狙い、我こそはミシェルと世界中から詐欺師たちが“伝説の島"ランカウイ島に大集合!そして、ダー子、ボクちゃん、リチャードの3人も、フウ家に入り込み、華麗に超絶大胆にコンゲームを仕掛け始める…はずが、百戦錬磨のコンフィデンスマン・ダー子たちに訪れる最大の危機!誰がフウ家の当主の座を射止めるのか!?世界を巻き込む史上最大の騙し合いが始まる!!

■感想
大富豪の党首が死亡し、後継者をめぐる争いが勃発していた。遺産を巡る争いの中で、遺書が発見されそこには隠し子ミシェルにすべての遺産を相続させるとあった。ダー子たちはミシェルを作り出し、遺産を辞退するかわりに金を引っ張ろうと考えていた。

偽のミシェルを作り出し、フー家に入り込むのに成功したは良いのだが…。さすがに大富豪ということで、警備も厳重で騙されたことが判明すると殺される恐怖がある。相手にしたのが、あまりにも巨大すぎたということだろう。

中盤ではフー家の執事が執拗にミシェルを疑い始める。また、フー家の姉兄との関係も険悪となる。この段階で、ダー子たちは逃げ出すしかない状態となっている。党首の立場を譲るから、金をくれといっても、なびく姉兄は存在しない。

恐悦なプライドと誇りがダー子たちの計画を困難なものにしている。ダー子たちはかなり綱渡りな計画を立てている。どさくさに紛れて玉璽を偽物と取り換えて盗み出そうとすることも考えている。ミシェルが覚醒しなければ、ダー子たちの命はなかったのだろう。

結末は意外な展開だ。ダー子たちが殺し屋に襲われナイフを刺されるという描写がある。ここは明らかに仕組まれたものだとは想像できる。それとは別にメインのミシェルの件は特殊だ。ミシェルが偽物なのは確定しているが、そのままミシェルがフー家の党首となってしまう。

フー家の繁栄を考えた執事は、姉兄よりもフー家にふさわしい者としてミシェルを選んだということだ。というか、血筋を重要視しないというのはありえない。偽物と気づきながらもミシェルを受け入れる流れは違和感しかない。

ラストはコンゲームではない。



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