憧れを超えた侍たち 世界一への記録


 2023.9.18    あの興奮が甦る【憧れを超えた侍たち 世界一への記録】

                     
憧れを超えた侍たち 世界一への記録 豪華版
評価:3.5

■ヒトコト感想
WBCの興奮が甦る作品だ。WBCで世界一となった侍ジャパンの立ち上げから描かれている。ある意味、WBCの裏側がわかる物語だ。サッカー日本代表のW杯の裏側としては「6月の勝利の歌を忘れない」がある。テイストは同じだ。試合以外の選手たちの裏側が特に興味深い。先発投手はベンチ裏で涼んでいる。源田が骨折した際のやりとりは強烈だ。

試合直前の緊張感あふれる表情。極めつけは、準決勝でのメキシコ戦で3点を失った佐々木が顔面蒼白になっているのが強烈な印象に残っている。このまま負けた場合は明らかに戦犯となる。吉田が同点スリーランを打った際の喜びの表情は、すべての重圧と責任から解放された思いなのだろう。間違いなく人生で一番辛い状況だったはずだ。

■ストーリー
2021年12月、栗山英樹氏が野球日本代表・侍ジャパントップチーム監督に就任。誰よりも野球を愛し、選手を愛する指揮官が2023年3月開催「2023 WORLD BASEBALL CLASSIC」へ向け、熱き魂の全てを捧げる日々がはじまった。目標は「世界一」。代表選手30人の選考会議から大会直前に行われた宮崎合宿、本大会ベンチやロッカーでの様子、選手の苦悩や葛藤、あの歓喜の瞬間まで完全密着したチーム専属カメラだからこそ撮影できた貴重映像の数々。己を信じ、仲間を信じ、勝利を信じ、全員でつかんだ世界一。世界に日本野球の素晴らしさを伝えた侍ジャパン。このチームは最高だ。

■感想
監督が選手を選ぶ場面からスタートする。今回は特にメジャーの選手を呼ぶということで、いつから練習に参加できるかなどが問題となっている。メジャー側との交渉や調整の難しさが描かれている。選手を選ぶにしても球団から連絡するのではなく、監督から直接連絡がいくのには理由がある。

選手のモチベーションをあげるためだ。監督はかなり選手たちに気を使っているというのがわかる。やはり超一流選手たちばかりなので、あえて声を荒げる必要もないのだろう。うまく扱うことが一番重要だ。

世界一を目指すために選手それぞれが文字通り命を賭けているに近いのだろう。源田は小指を骨折しても試合にでる。普通であればありえないのだろう。現に、ペナントレースが始まったら源田は休んでいる。WBCの数試合だけは小指を骨折した状態で試合にでる。

先のことは考えていないのだろう。そんな選手たちの思いや日本中の盛り上がりを感じた流れであり、選手のプレッシャーは相当なものなのだろう。若い佐々木が打たれたことに責任を感じているシーンはすさまじいインパクトがある。

決勝はもちろん盛り上がったのだが、個人的には準決勝がすべてだ。常にメキシコにリードされた状態で9回を迎える。アメリカ戦ではリードしての最終回なので印象が違う。メキシコでの最後のサヨナラのシーンは間違いなくとんでもなく盛り上がるシーンだ。

佐々木が泣きそうな表情で責任を感じており、その後の山本も悲壮感漂う表情をしていた。ラストで村上がサヨナラとしたからよかったものの、準決勝のメキシコに負けるのは普通にありえる展開だった。

あの興奮が盛り上がるのは間違いない。



おしらせ

感想は下記メールアドレスへ
(*を@に変換)
pakusaou*yahoo.co.jp