妖怪ウォッチ シャドウサイド 鬼王の復活


 2018.2.25      妖怪ウォッチとはまったくの別物 【妖怪ウォッチ シャドウサイド 鬼王の復活】

                     
映画 妖怪ウォッチ シャドウサイド 鬼王の復活 限定妖怪メダル付き
評価:3

■ヒトコト感想
妖怪ウォッチの映画はレビューには「誕生の秘密だニャン」しか上げていないが、全て見ている。初回は過去を舞台に、2回目は5話のオムニバス、3回目は実写化など毎回趣向をこらしている。今回はどのような趣向かというと…。まったく別物になるという、とんでもない選択をしている。30年後の話だとしても、メイン妖怪のビジュアルが変わっており、キャラもまったく別人。となると、妖怪ウォッチの要素はほとんどないに等しい。

テレビで見ている妖怪ウォッチの特別版として映画を楽しみに劇場に来た子どもたちはどう思うのだろうか。様変わりしたジバニャンやコマサン。ケイタやイナホが登場しない世界を純粋な気持ちで楽しむことができたのだろうか。大人としては、この変わりようには納得ができなかった。

■ストーリー
穏やかな日常は終わりを告げ、運命の日が始まろうとしていた。数千年に一度、地球を襲う最悪の妖怪ウィルス・鬼まろ。人の“悪意”に感染して無限に増殖していく…。いちはやく異変に気づいたエンマ大王は人間と妖怪の滅亡の危機を救うため、いにしえの力を秘めた『妖怪ウォッチ エルダ』に選ばれし者を見つけだした。なんとそれはケータの娘・ナツメだった!ウィスパーから『エルダ』を受け取ったナツメは、妖気を操る少年・アキノリ、そして伝説の猫妖怪・ジバニャンたちと鬼まろ退治にのりだした。

いっぽう鬼まろは、闇を抱える少年・トウマと契約を交わし、“悪意”を増殖させる邪悪な『鬼眼ギア』を与える。トウマを利用し、次々と人の心を食らっていく鬼まろ。そして、鬼まろが集めた“悪意”が力をあたえ、最も恐ろしい鬼王・羅仙を蘇らせてしまった!

■感想
妖怪ウォッチとしての楽しさはどこにあるのか。くだらないギャグやキャラクターとしての可愛らしさ、そして妖怪たちとの友情や、巨大な敵に対してユーモアを含んだ戦いで、最後に皆が協力して勝つ。このパターンを期待していたのだが…。

現代から30年後の世界。見た目が変わらないのはエンマ大王とぬらりひょんだけ。それ以外のキャラは見た目がまったく変わっている。物語全体としてシリアス路線にするためにキャラをリアル系に変えたのだろう。この変化は一時的で、どこかでコミカルキャラが登場するのでは?と思いながら見てしまった。

基本的にはシリアスなバトル映画だ。カッコいいリアル系の妖怪を召喚し鬼王と戦う。お決まり通り敵側だったトウマは正気に戻り、鬼眼ギアから変化した機具を手に入れ妖魔を憑依し戦う。まさに男子が好きそうな妖怪バトル映画だ。

妖怪ウォッチも当然新しく「エルダ」という形になる。これこそバンダイの思惑が入っているというか、明らかにおもちゃとして売り出すために、様々な武器や機具が登場している。小学校低学年男子ならばよだれを垂らしてほしがりそうなおもちゃばかりだ。

ラストに少しだけ30年後をにおわす場面があるが、基本的には今の妖怪ウォッチとは別物だ。いつものように、続編があることをにおわせているが、これがまた典型的なバトルマンガのパターンとなっている。鬼王よりもさらに強いキャラクターが登場し、次回にはこいつがボスキャラだと匂わせている。

なんだかなぁ。妖怪ウォッチの人気が低迷してきたからと、テコ入れなのかもしれないが、明らかに迷走している。世間ではこの映画の評価はどうなっているのだろうか。別物として見るにしても、ありきたりなパターンなのは否めない。

妖怪ウォッチファンの評価が知りたい。



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