私が愛した大統領


 2020.3.27      車いすの大統領【私が愛した大統領】

                     
私が愛した大統領
評価:3

■ヒトコト感想
ルーズベルト大統領とその恋人であるデイジーの関係を中心に、英国王ジョージ6世との会合も描かれている。歴史的事実にもとづいているのだろう。自分の歴史の知識があやふやなので、ルーズベルト大統領が車いす生活ということに驚いた。

当時のイギリスとアメリカの関係も微妙で、ジョージ国王の動きひとつでアメリカとイギリスの同盟関係がどうなるのか微妙な情勢だったようだ。ジョージ国王がアメリカでホットドックを食べる。このことが象徴的な出来事とされている。実際の映像を交えながら、物語はすすんでいく。ルーズベルト大統領がどのような人物か、少しわかった気がした。アル中の気があり、母親は偏屈でとっつきづらい。車いす生活の特種な大統領であることは間違いない。

■ストーリー
1930年代、アメリカ。ルーズベルト大統領は、忙しい執務の合間に“恋人"デイジーとドライブに出かけることで安らぎを覚えていた。そんなある日、英国王ジョージ6世夫婦がニューヨーク州ハイドパークにあるルーズベルト邸にやってくる。迫りくる来るドイツとの開戦危機に備え、大統領の執務室で“トップ会談"を行う2人。

その日の深夜、衝撃的な事実が明らかになる。デイジーも知らなかった大統領の秘密―それが明らかになったとき、彼女がとった行動とは・・・?

■感想
歴史的には常識なのかもしれないが、ルーズベルト大統領が両足に障害があり車いす生活だったということに驚いた。ルーズベルトと恋人デイジーの物語ではあるが、当時の情勢とイギリス国王との関係に焦点を当てて描かれている。

ルーズベルトが車いす生活をしながら、アルコールをこよなく愛したことや、それについて母親に小言を言われたりだとか。やはり人間臭い部分というのは見ていて強烈なインパクトがある。堂々と不倫しているあたりも、昔の大統領ならば許されたことなのだろうか。

もう一人の主人公である英国王ジョージ6世。ドモリがあるのは「英国王のスピーチ」を見ていたのですぐにわかった。あの英国王がアメリカにやってきてルーズベルトの家に招待される。イギリスとしては自国の危機的状況から逃れるためにアメリカに助けを求めているような感じだ。

誇り高い英国の国王が、移民の国アメリカの大統領に助けを求める。アメリカメディアもそのことをわかっているだけに、英国王がホットドックを食べるシーンを撮りたがる。これがアメリカにおもねったという象徴になるのだろう。

ルーズベルトは足が悪い状態だが、メディアをコントロールして威厳のある権力の象徴のような写真ばかりを撮らせている。ハンデキャップがありながらも、それを国民にはほとんど意識させないようにする。心の中では相当な不安があったのだろう。

デイジーという恋人がいるが、その恋人にすらすべての本心を語っているようには思えなかった。実在の映像を交えながら、物語はすすんでいく。ルーズベルトについては、ほとんど知識がなかったが、思ったよりも気むずかしい人物だとういことがわかった。

車いすの大統領だったとは驚きだ。



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