ウォール・ストリート


 2021.7.12      復活したゲッコーが全てを手に入れる【ウォール・ストリート】

                     
ウォール・ストリート
評価:3

■ヒトコト感想
「ウォール街」の続編。ゲッコーが出所し表舞台に登場してくる。今回の主役は若き金融マンのジェイクだ。付き合っている相手はゲッコーの娘であるウィニーだった。ゲッコーとウィニーが絶縁状態であり、それを取りもつためにゲッコーへ近づくジェイクが、次第にゲッコーに魅入られていく。物語はちょっした風説により株価が変動し、それにより様々な変化が起きることがメインとなっている。

ジェイクは自分の師匠がはめられたことを根に持ち復讐を考える。そのアドバイスをゲッコーに求めるのだが、結局はゲッコーに騙されてしまう。ゲッコーの良いとこどりの部分と、ジェイクがあまりにも純粋すぎるため、ゲッコーに良いように利用されているというのが伝わってきた。

■ストーリー
2001年、8年の服役を終えたゴードン・ゲッコー。カリスマ投資家の面影は消え、すっかり過去の人と成り果てていた。そして2008年、ウォール街の若き金融マン、ジェイクの会社が突然破綻した。心の師である経営者は自殺し、ジェイク自身も資産を失ってしまう。それが金融業界の黒幕ブレトンの陰謀だと知ったジェイクは、復讐を誓い、ゲッコーに助言を求める。

しかし、ゲッコーはジェイクの最愛の恋人ウィニーの父親でもあった。ゲッコーは絶縁状態のウィニーとの仲を取り持つことを引替条件に、ジェイクと手を組むことに同意するが……。

■感想
若き金融マンのジェイクは師匠が資産を失い自殺したことを知る。自分自身も資産を失い茫然自失となる。すべては金融業界の黒幕であるブレトンの策略だった。ジェイクが付き合っているウィニーはゲッコーの娘ではあるが、ゲッコーに強い憎しみをもち会うことを拒否する。

ジェイクはなんとかウィニーとゲッコーを仲直りさせようとするのだが…。ジェイクは純粋にゲッコーに興味があり、ウィニーの件はただのこじつけにすぎないのだろう。ウィニーに内緒でゲッコーにアドバイスを求めているのはその証拠だ。

本作では前作からのファンに対するオマケがある。ゲッコーがパーティに参加したシーンでは、バドが登場してくる。お互い、過去のことは水に流して談笑している。まさか普通にチャーリーシーンが登場してくるとは思わなかった。

お互い塀の中を経験していることが和解の要因なのかもしれない。ゲッコーの復活ののろしはジェイクを利用することで、よりヒートアップしていく。ウィニーとゲッコーの和解というのがひとつのポイントではあるが、ゲッコーにとってはそこまで大きな問題ではないのだろう。

ラストはゲッコーのアドバイスによりジェイクはブレトンへの復讐に成功する。そして、落ちぶれるブレトンと、復権するゲッコー。金融界の重鎮たちがすべてゲッコーにつく。ジェイクとウィニーはゲッコーに利用されていたと知る。ここでウィニーはゲッコーに利用されたジェイクに愛想をつかす。

ここまですべてゲッコーに関わった者たちは不幸になっている。このまま物語が終わるかと思いきや…。ラストではゲッコーがジェイクとウィニーの仲をとりもとうとする。

ゲッコーも年をとり丸くなったということなのだろう。



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