シックスヘッド・ジョーズ


 2022.1.13      四つの頭を使って四足歩行するサメ【シックスヘッド・ジョーズ】

                     
シックスヘッド・ジョーズ [ ブランドン・オーレ ]
評価:2.5

■ヒトコト感想
「ファイブヘッドジョーズ」はあったが、本作は続編というわけではない。6つの頭をもつサメが人間を襲う。ファイブヘッドは尻尾にまで頭がついていたのだが、本作では前面に6つの頭がついている。そして、衝撃的なのは、両脇の4つの頭を左右に二つづつ使いながら、頭を足のようにして地上を移動している。もはやなんでもありだ。

四足歩行の生物に二つの頭がついているとも思えてくる。さらには、頭同士で共食いしたりもする。隣の頭を食いちぎり、それを展望台からサメを狙っているスナイパーに向けて投げつけたりもする。失った頭は、少し経つと新しい頭が生えてくる。まるでトカゲのしっぽのような頭だ。ここまでくるとなんでもありな感じだ。

■ストーリー
メキシコ・バハ半島沖コラゾン島。連絡が途絶えていたキャンプセラピーのスタッフ・ブラッドが、海で死体となって発見される。無残な死体は何匹かの鮫に喰いちぎられた様だった。そして、現れたのはなんと頭が6つある鮫。あまりの衝撃に目を疑うが、この島では冷戦下に極秘の動物実験が行われていたという噂があった。急いで島へと避難するが、その怪物の前では陸地でさえも安心できる場所ではなかった…。

■感想
小さな島でリゾートを楽しもうとするカップルたち。男女複数のカップルが今回のサメのターゲットだ。最初はカップルたちそれぞれのキャラを際立たせるために、わちゃわちゃと物語がすすんでいる。そこからサメがひとりづつ人間を食べていく。

シックスヘッドジョーズには、圧倒的な力がある。サメの圧倒的な恐怖に対抗する手段はない。巨大なサメが陸上にまで歩いてこられると、人間には何も抗うすべがない。巨大な展望台の上からサメを狙うスナイパーがいるのだが、サメが自分の頭を食い破り、その頭を展望台に投げつけて破壊している。

どのようにしてサメを倒すのか。島には台風がくる予報がある。このまま島にいるのは危険となり、浮島に移動することになる。浮島の床はサメにぶち破られ、中にいる人間たちは次々とサメに食われてしまう。ファイブヘッドジョーズの方がまだリアルかもしれない。

本作はサメの存在がリアルとは程遠く、面白に見えてくるほどのインパクトがある。頭を使って歩くというのはどんな生物でもやらないことなのだろう。サメが地上にまでやってきてしまうと人間には逃げ場がないのは間違いない。

カップルたちは片割れがサメに食べられたりと、深刻な状態のまますすんでいく。5つよりもひとつ頭が増えてはいるが、内容はバージョンダウンしている。海の中での恐怖感は圧倒的にファイブヘッドの方だ。本作では、海の中での恐怖の描写は少なく、島ですごすカップルたちを襲うので、主に陸上や海の波打ち際での攻防となる。

トカゲの尻尾的な頭をもち、自分を狙うスナイパーを優先的に攻撃するなんてのは明らかに高い知能をもっている証拠だろう。

頭を使って陸上を歩く描写はかなり強烈だ。



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