世界史の大逆転 


 2020.1.25      国家間の見えない駆け引き 【世界史の大逆転】

                     
世界史の大逆転 国際情勢のルールが変わった/佐藤優/宮家邦彦
評価:2.5
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■ヒトコト感想
今、世界でどのようなことが起こっているのか。元外務省の職員であった二人がわかりやすく解説してくれる。中国とアメリカの関係。そこに北朝鮮が絡んでくると、アメリカはどのような態度にでるのか。トランプが考えていること。そして、北朝鮮の動きによっては中国とアメリカの関係に大きな変化が訪れるなど。普通にニュースだけを見ていたら気づかない、気づけない裏の部分をわかりやすく解説してくれる。

イラン、パキスタン、サウジアラビアなどの関係も、サウジアラビアは金はあるが民度が低く原子力兵器を開発する技術力がない。対してパキスタンには金はないが技術力はある。世界の国々での関係の良しあしが細かくわかりやすく描かれている。

■ストーリー
北朝鮮の核保有を認めたアメリカ、「感情」で動く国際情勢、「脱石油」とAI社会の衝撃まで、なぜ世の中の「常識」は時代後れになったのか?地政学や哲学などの学問的知見と圧倒的な情報量を武器に、二人の碩学が新しい世界の見取り図を描く。6つの視点から新しい世界の原理を読み解く!

■感想
国際的な駆け引きというのは、一般人が想像しているよりも感情で動いているようだ。感情やメンツを重んじるために、実利を逃す場合もある。韓国と日本の関係もそれに近いのかもしれない。お互いが仲良くしている方が、お互いの経済のためには良い。それがわかっていたとしても譲れないラインがある。

アメリカと北朝鮮との関係も複雑だ。アメリカが出ばってきて、どこまでも北朝鮮と交渉し続けるということは、それは北朝鮮を対等の国として認めているようなものらしい。

北朝鮮とアメリカの交渉の裏には中国の暗躍もあるらしい。さらにはロシアとアメリカの関係もある。複雑に絡み合う国家間の関係は、ひとつの出来事の裏には様々なメッセージがあるらしい。専門家は表のニュースだけでなく、そこからどのようなシグナルを読み取り裏の状況を理解しているのか。

各国のエネルギー政策についても語られており、脱石油を標榜しているのは、アメリカやロシアから脱却するための国の方針らしい。確かに石油を抑えられるとすべてが詰むのは確実なので、そこから脱却しようとするのは正しい方針だろう。

イランやサウジアラビアなど核をもっていない国が、今後どのような行動をとるのか。核は拡散する方向にあるのか、それとも…。作中では技術的に作れる国は沢山あると語る。日本においても、非核三原則をどのようにとらえるかで変わってくると言う。

アメリカの核を国内に持ち込んで抑止力として使う。それが許されるかどうかで非核三原則は大きく変わる。さらには未来の日本がどうなるかもわかる。オマケで安部総理はすべてが満たされているわけではないので、総理として長続きしているという面白い分析もある。

専門家から見た世界というのをわかりやすく説明してくれる作品だ。



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