逆島断雄 本土最終防衛決戦編2 


 2020.5.5      中国やロシアをイメージした侵略軍 【逆島断雄 本土最終防衛決戦編2】

                     
逆島断雄 本土最終防衛決戦編2 (講談社文庫) [ 石田 衣良 ]
評価:2
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■ヒトコト感想
本土最終防衛決戦に向けて訓練中にジョージが事故にあう。実はそれは須佐乃男による加齢を抑えるために飲んだ薬の影響だった。ただ、未来の予言は現実のものとなるのだが…。本土最終防衛決戦が思ったよりも早くやってくる。本来なら青春を謳歌するはずの訓練生たちは、わずかな青春を楽しもうとする。本作では本土最終決戦が最後まで描かれている。

須佐乃男はてっきりガンダムのような巨大ロボット的な何かかと思ったのだが、想像していたものとは違っていた。圧倒的な戦力差を覆すためにとった戦略とはどのようなものなのか。明らかに中国とロシアをイメージした侵略者たち。侵略者たちを九州に乗り込ませるか、それとも水際で食い止めるか。全ては須佐乃男の乗組員たちにかかっている。

■ストーリー
氾=エウロペ連合軍の侵攻は半年後の春と予想されていた。だが敵の動きは予想よりも早く、戦闘訓練は駆け足で行われることに。そんな中で、佐竹宗八が「抗時間加速薬」による幻視で操縦者候補から脱落し、代わり鳥居国芳が加わった。さらに、逆島断雄が見た未来の幻視が現実となり、菱川浄児が訓練中に行方不明になってしまう。その穴を埋めたのは五王龍起だった。

正操縦者・断雄を中心に新たに編成されたトップチーム7人で決戦兵器「須佐乃男」を操り、九州博多湾でついに敵上陸部隊の大軍を迎え撃つことになった。断雄たちは日乃元皇国を守れるか、それとも植民地にさせるのか!

■感想
本土最終決戦に備えて訓練を続けるタツオたち。相変わらずの青春風味だが、前巻では副司令官のジョージが訓練中に事故で死ぬという強烈な引きで終わっていた。それが実は幻だったということがわかったのだが、現実に起きる可能性のある未来ということに変わりはない。

不安を抱えつつ訓練を続けるタツオ。そこに本土決戦が早まるという連絡がくる。国を守るために、最終決戦兵器・須佐乃男に乗ることを覚悟している者たち。まるっきり神風特攻隊と同じ心理的な状況かもしれない。

須佐乃男に乗り最終決戦を迎えると、次に地上に降り立つ時には50代や60代になっている可能性がある。10代からろくな青春を味わえないうちに中年となる。これはものすごく覚悟のいることだ。それを認識しながらもタツオたちは最終決戦へと望む。

当然ながら、最後の戦いの前にはお決まりどおりの青春物語がある。兄の仇としてタツオを殺すことだけを考えていたはずのサイコは、わかりやすいツンデレと化している。その他のキャラたちも、にぎやかしとしての面白さは十分にあるのだろう。

最終決戦では須佐乃男が大活躍する。てっきり須佐乃男はガンダム的な巨大ロボットかと思ったが、全ての武器や兵器を集中して操作する指令システムのようなイメージだ。タツオたちと侵略軍との対決は、激しさを増していく。

圧倒的物量の前にも須佐乃男による小型ドローン爆弾で対等以上に戦っている。そして、最後の最後には日乃元皇国が絶対絶命のピンチに陥った時に、さっそうと助っ人が現れる。訓練生の中にスパイがいるパターンやラストの助っ人など、非常にわかりやすい展開となっている。

非常にわかりやすい青春戦争モノとでもいえば良いのだろうか。



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